
おすすめLEDバルブ
フォグランプとは



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昔は黄色いフォグランプが主流で、霧が発生する悪天候時に点灯させるために用いられました。取付けには、専用のステーが使用されることが多く、“後付け感”が強いのが特徴でした(特に、昭和までのクルマのフォグランプが多いです)
高級車でもフォグランプは標準装備ではなくディーラーオプションとしていました。昭和の終わり頃から、トヨタ車や日産車の高級車にグリル内蔵フォグランプが登場します。

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これを皮切りに、多くのセダンにグリル内蔵フォグランプが採用され始めます。そして、フォグランプは高級車に標準装備されたことから“フォグランプ=高級車”の証といった風潮になってきます。
日本国中がバブル景気に沸いた1986年から1991年、フォグランプは高級車だけでなく様々なクルマに標準装備されるようになります。
バブルが弾ける1991年以降、技術の進歩によりバンパーの造形に自由度が増したことでグリル内蔵やヘッドライト内蔵からフロントバンパー内蔵のフォグランプが登場します。

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特に、フォグランプは足元を照らす光源なので、バンパー内蔵にすることは理にかなった位置であったことや、デザインの自由度が増したことで、様々なスタイルのフォグランプが登場します。
角形から始まり、異形に変化し、そして丸形フォグランプに変わります。その後、サイズも小さくなり現在のサイズ感になりました。

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デザインに幅が出るようになると、ヘッドライト、ポジション球とフォグランプの色味をそろえる純正フォグランプが登場します。
これにより、すべてのフロントの光源が白系になり、お洒落な演出をする純正車が出てきます。
登場当時はHIDもLEDもない時代だったので、黄色いバルブをイエローバルブ、そして通常のハロゲン色のバルブをホワイトバルブと言っていました。

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ただ、当時は純正オプションでも白いフォグランプか黄色いフォグランプが選べましたが、次第に黄色が廃れ、つい最近まで白色以外選べることはできませんでした。 その後、ヘッドライトの光源にHIDが標準装備され始めると、カスタム市場では白いポジション球とフォグランプ球に注目が集まります。

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純正ではハロゲンバルブしか採用されていませんが、HIDヘッドライトの白い閃光に合わせるように、フォグランプにHIDキットを使用するオーナーが増えてきます。(HIDキットは、取り付けに専門的知識が必要なため、装着率は決して高いとは言えませんでした)
そしてLEDが登場すると、その白い光に憧れ、すべての光源をLEDにカスタムするクルマが増えます。

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これにより、純正フォグランプにハロゲンバルブを使用していても、バルブ交換の感覚でLEDバルブに交換できることから、一気にフォグランプのLED化が広まります。
現在では、純正でもLEDフォグランプが採用されるようになり、一部車種のオプションでは白色と黄色の切り替えができる2色切り替えタイプ(バイカラー)が登場するなど、純正でもカスタム色が強いフォグランプとなっています。

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最近のフォグランプ事情


フォグランプ事情①|省電力化

最近のフォグランプは、省電力化が進み定格55Wのバルブから現在はH16ハロゲンバルブ(定格19W)などが採用されています。
省電力化することで発熱量が抑えられ、フォグランプユニットを樹脂化して軽量化できます。
なぜ、このような軽量化が必要になったのでしょうか。
1997年、トヨタから世界初の量産ハイブリッド車プリウスが誕生します。その驚くべき低燃費が大きな話題になり、多くのメーカーが低燃費に向けた取り組みを本格化します。
環境問題に対する社会の厳しさも増し、ハイブリッドモデルだけでなく、ガソリン車も排出ガスが少なく低燃費のクルマへとシフトします。この技術革新にはパワーユニットの改良は不可欠ですが、クルマ全体の環境への取り組みも重要です。
そして、燃費性能に大きく関わるものとして「車重」があり、少しでも軽くする工夫が取られ始めます。
フォグランプに関しては今までのガラスレンズタイプから軽い樹脂製のレンズ、リフレクターへ変わり、加えてバルブの消費電力を抑えることで配線を細くして重量軽減。フォグランプを軽量化できれば、フロントバンパーの強度も落とせるため軽量化につながり、結果低燃費につながっています。
このような背景からフォグランプの光源には消費電力が少ないバルブが必要となり、PSX24W、PSX26Wといった省電力な白熱球も使用されています。
PSX24Wは、トヨタ86やスバルBRZ,インプレッサに使用され、ワット数は24W、そしてPSX26Wは国内ではハイエースに使用され、ワット数は26Wと、いずれも今までのハロゲンバルブよりかなり低い消費電力に抑えられています。
その他にも発電量を抑えることでオルタネーターの回転抵抗が減り、燃費向上につながります。併せてバッテリーへの負担も軽減するメリットがあります。
フォグランプ事情②|先進運転支援システムの導入

最近は、数多くのセンサーが取り付けられています。特に先進安全運転支援システムの搭載車種は、フロントグリル、フロントバンパーにカメラ・レーダーセンサーが取付けられ、カスタム時に容易に脱着をすると先進安全運転支援システムが正常に作動しなくなります。
一般的に、これらのセンサーが付いているクルマは、部品交換するとエーミングが必要になり、エーミングできる整備工場で調整しなければなりません。
また今後、2024年からOBD車検に切り替わりますが、エーミング未実施は車検に不合格になることも決まっているので、今後安易にセンサーを外すと車検に通らなくなります。
最新車種のカスタムで注意すること


カスタムの注意点①|フォグランプユニット樹脂化による不具合

樹脂製のフォグランプで注意しなければならないのが「リフレクターの溶け」と「純正配線への影響」です。
■リフレクターへの影響
最近のフォグランプユニットは、樹脂製が多くなりました。以前は、高ワットのHIDキットを装着しても問題ありませんでしたが、樹脂製になり発熱量の多いHIDに交換するとリフレクターが溶ける不具合が発生しています。
フォグランプがHIDの熱で溶けた(T-T) pic.twitter.com/FHB5okI145
— マサ@プリウス50 (@Masaru1205N) December 22, 2016
樹脂製(ポリカーボネートを使用)の衝撃はガラスの250倍ですが、耐熱温度は120℃から140℃です。その反面、ガラスの場合、400℃から500℃まで耐えられます。樹脂レンズで高ワットのバルブを使用すると溶けてしまうのは、耐熱温度がガラスよリもはるかに低いからです。
参考資料:ガラスの使用温度、自動車に用いられるプラスチック材料
■純正配線への影響
バルブのワット数が低ければ、使用する配線も太くする必要がありません。しかし、高ワットのHIDに変更した場合、純正の配線に大きな負荷がかかり、場合によっては火災の危険性もあります。
電気を流すには配線が必要です。電流を流すと摩擦抵抗が生まれ配線が発熱します。配線の断面が大きいほど多くの電気を流しても発熱は少ないですが、配線の断面が小さいと、多くの電気を流した時に抵抗が増大し発熱が多くなります。
このことから消費電力が少ないバルブを使用すると、それほど多くの電気を必要としないので、細い配線でも問題ありません。よって配線重量も抑えられるので、燃費にも貢献します。
しかし細い配線の状態で、沢山の電気を必要とするバルブを装着すると、配線内に多くの電気が流れ摩擦抵抗が増大します。これにより配線が熱くなり、最悪配線の被覆を溶かしてしまうでしょう。
カスタムの注意点②|バンパーの脱着が難しい

最近の車種は、バンパーの脱着が難しくなっています。取り外しの手順が今までと異なる車種も出て行きました。例えば、クリップの止め方が今までと異なり、コツを知らなければ上手く外せない場合があります。
カローラスポーツを例にフロントバンパー脱着を解説します。
手順1
ヘッドライトとフェンダーにキズ防止の養生テープを貼ります。

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手順2
ラジエーターの上にあるカバーのクリップを外します。

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手順3
クリアランスソナーとミリ波レーダーのコネクターを外します。

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手順4
バンパー上部のボルトを外します。

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手順5
バンパー下側のアンダーカバーのネジを全て外します。

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手順6
フェンダーライナーをバンパーと留めているクリップとツメを外します。ここは最近のトヨタ車に採用されているツメになっています。ツメは内張はがしなどを使用し、内側にスライドさせると外せます。

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手順7
すべてのネジとクリップが外せたら、フロントバンパーを外せます。この時にフェンダーとの嵌合から切り離すのがコツです。

画像引用元:h-teshiさん
また、バンパーやグリルを外す際に、昔からあるクリアランスソナー程度であれば問題ありませんが、ミリ波レーダーやカメラといった検知デバイスが装着されていると、専用のスキャンツールを使用しなければ取付け後に先進安全システムが正常に作動しません。
このエーミングを日本語では、電子制御装置整備と言いますが、現在の自動運転レベル2に搭載される「自動ブレーキ」「レーンキープ」に用いられる前方をセンシングするためのカメラやセンサーの取り外しを行うと、動画のような作業が必要です。
この作業には、電子制御装置整備の認証を受けた工場でなければ作業できません。
参考資料:特定整備制度概要
現代のクルマは、バンパー脱着にひねりが加えられたクリップで取り付けられているほか、エーミングが必要になるためフォグランプのカスタムのためにバンパー脱着はリスクを伴うでしょう。
カスタムの注意点③|純正LEDフォグ採用で
カスタムの敷居が上がった
純正LEDフォグしか用意のない車種が増えてきました。以前はグレードが異なると、ハロゲン仕様も併売されており、純正LEDフォグ仕様でも、他グレード(ハロゲン仕様)のフォグランプユニットを移植すればカスタムが出来ました。
しかし、LEDフォグランプしか用意がない車種では、社外LEDバルブの装着はできないので、カスタムする場合は専用品を用意しなければなりません。
社外LEDでも専用品の種類は豊富ではないので、一般的なLEDバルブでカスタムするより、カスタムの幅が狭いのが現状です。


LEDフォグランプの種類と人気商品


LEDフォグランプのカスタム方法①|明るさ重視

フォグランプに明るさを求めることは、今も根強い人気です。背景には、提灯のような明るさのフォグランプ(ハロゲンバルブではH16、白熱球ではPSX26Wなど)が多くなったことも後押ししています。
LEDフォグランプのカスタム方法②|ファッション性重視

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フォグランプに求めるカスタムとしてかなり多いのがファッション性です。純正装着でもファッション化してきたので、カスタムも他車とは異なる色味やデザインに変更するカスタムが人気です。
今までは白いフォグランプが主流ですが、原点回帰のイエローを装着するクルマが増えてきたことや、さらに綺麗な色味のレモンイエローの登場で、色を変えるカスタムが好まれています。
もちろん、ブルーやグリーンなどのLEDバルブの登場で個性を出した取付けも人気です。
LEDフォグランプのカスタム方法③|機能性重視

色を2色、3色、4色と切替えできる商品が発売され人気が高まっています。その人気は純正パーツにも影響を与え、バイカラーと呼ばれるオプションを用意されるようになりました。
あなたにとって
【最強LEDフォグランプ】はどれだ?
【最強LEDフォグランプ】はどれだ?



おすすめ①|カスタム初心者の方
フォグランプのカスタムが初めての方におすすめしたいのは、「標準モデル」のLEDバルブです。ハイスペックモデルやスーパーハイルーメンモデルなど爆光タイプのLEDも製造していますが、ハロゲンバルブからの交換の場合は、標準モデルでも十二分に明るさを体感できると思います。
その他の商品と比べお求めやすい価格帯ですので初めての方におすすめです。
おすすめ②|明るさを求めたい方
明るさ重視の方には、最近登場した爆光タイプのスーパーハイルーメンモデルがおすすめです。

ハイルーメンモデルも十分明るいLEDバルブですが、その明るさを完全に凌駕しています。明るさが無いと運転が困る!そんなオーナー様におすすめです。
また、純正LEDフォグランプの方には、純正LEDフォグランプパワーアップキットがおすすめです。

純正LEDフォグランプの約2.5倍の明るさまでパワーアップしています。
おすすめ③|悪天候時の運転の疲れを軽減したい
色味にはそれぞれ波長があり、雨の日や雪などの悪天候時には色によって見えやすさが異なります。晴天の日の夜道はホワイト色のライトであれば運転がしやすいですが、雨になると逆に見えにくくなります。
その場合はイエロー色のライトに交換することで悪天候時でも視認性を確保してくれます。
おすすめ④|ファッション性と実用性を兼ね備えたい
雨や雪が降っているからといってイエローバルブをその都度交換するのは、かなり大変な作業であり、現実的ではありません。普段はホワイト色で雨の日はイエロー色に手軽に切替できたら良いなと言う要望を叶えてくれるのが2色切替LEDフォグランプです。
手元のスイッチでホワイト色、イエロー色を自由に切替できるため、運転状況に合わせて好きな色を選択できます。
おすすめ⑤|日本ライティングスタッフによる
日本ライティングとしておすすめな商品は、スーパーハイルーメンモデルと2色切替LEDフォグランプです。
スーパーハイルーメンモデルは圧倒的な明るさ、2色切替LEDフォグランプは運転環境に合わせて色味を変えられる機能性。
どちらも安全な運転を実現するために、強力なサポートをしてくれるので、2つの商品をおすすめします。
フォグランプの車検


明るさや色味などの注意点
保安基準では、フォグランプのことを前部霧灯と呼び、色は白または淡黄色、そして明るさは他の交通の妨げにならないことと決められています。
淡黄色という色は難しい表現ですが、黄色なので黄色いフォグランプは問題ありません。また最近はやりのレモンイエローでも問題ないと言えるでしょう。
明るさは2005年までは1万カンデラ以下と決まっていましたが、2006年以降は光度の基準が撤廃され、他の交通の妨げにならないと決まりました。
フォグランプは、ヘッドライトより下側に取り付けられているので、下向きに照射していれば周りは眩しくありません。光が上方に分散しなければ保安基準で問題なく車検に通ります。
ただし車検でフォグランプの向きをチェックされるので、上に向けていると車検に通りません。
フォグランプに関するよくある質問

光軸はどのように調整しますか?
フォグランプの光軸調整は、基本的に上下しか動きません。機材がない場所で光軸調整はできないので、交換前に現状の光軸状態を保存しておくとよいでしょう。

方法は、壁に向かいフォグランプを照射し、一番高い位置にマスキングテープで印をつけておきます。
交換後、同じように照射し、印の部分に合うよう、光軸調整すればOKです。ただし、交換前に印をつけたら、交換作業が終了するまでクルマを動かさないようにしましょう。
フォグランプの適合確認の仕方
フォグランプの適合表は、各ランプメーカーから発表されています。実店舗では適合表の冊子が置かれていますし、最近では、各ランプメーカーの公式HPに適合表があるため、それを参考にしましょう。
適合表を見るには、自動車メーカーを選び、その後車名、年式の順で見れば対象となるフォグランプバルブを探せます。
社外LEDバルブをどこで取り付ければいい?
フォグランプ用のLEDバルブを購入し、DIYできない場合は、購入したショップにお願いするのが基本です。またECサイトから自分で購入した場合は、持ち込みでの取り付けを依頼するより方法はありません。
通常ディーラーでは持ち込みを拒否されますので、カーショップなどに相談しましょう。
純正LEDフォグランプのカスタムはできないの?
純正LEDフォグランプは、「LED専用配線タイプ」と「ハロゲン兼用の配線を使用しているタイプ」の2種類が現在あります。
ハロゲン兼用の場合は、同車種でLEDとハロゲン仕様が用意されているタイプなので、その場合は、ユニットごと交換すれば好きなLEDバルブへ交換可能です。
しかし、LED専用配線の場合は、最近発売され始めた、LEDフォグランプ用のパワーアップキットを選ばなければカスタムできません。(交換できない車種も有り)
60Wや100Wのライトに変えられる?
最近のフォグランプは、純正のワット数より高いワット数を装着することはできないと考えた方が良いでしょう。エコの観点から樹脂製のユニットを装着しているため、ワット数を上げると樹脂が溶けてしまう恐れがあるからです。
そのほか、純正ワット数に応じた配線を使用しているので、あまり大きくワット数を上げると配線に負荷がかかります。
ファン付とファンレスのメリットとデメリットは?
LEDバルブには、ファン付とファンレスの2種類があります。ファン付のメリットはLEDの駆動部分の熱を効率よく放熱できますから、明るいLEDバルブが多くあります。
放熱性能が高いため、寿命もファンレスと比べの長い傾向にあります。しかし、ファンを装着しているので、ファンの音が気になる商品も多々あります。
ファンレスのメリットは、冷却用のヒートシンクで放熱するため騒音問題がありません。ただ、ファンによる強制的な冷却ができないことから、明るいチップの取り付けが難しいです。
まとめ
LEDの普及で、フォグランプをLED化する方が増えてきました。純正がハロゲンタイプであれば、バルブ交換と同じ方法で簡単に交換できます。
しかし、バンパーを外す必要がある場合は、先進安全装備に不具合を起こす可能性があるので専門ショップに依頼するのが良いでしょう。
LEDは様々な発色が可能で、機能も2色切り替えや3色切り替えなどに人気が集中していますから、自分の好みに合あせたカスタムができるのも魅力です。
そして、新しく純正採用され始めたLED専用フォグランプ対応のパワーアップキットも登場しているのもカスタム好きにとっては心強いと言えるでしょう。