日本ライティングBlog

バイクのヘッドライトをLED化する場合の注意点

画像引用元:rc_j21さん

こんんちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。

LEDヘッドライトの普及が、純正バイクにも進んできましたが、まだまだハロゲンバルブを使用したバイクが多いのも事実です。当然、ハロゲンバルブでは暗いことからLEDバルブを装着する人が多くなりましたが、LEDバルブには意外な落とし穴が潜んでいます。

どのような事なのかについて解説していきます。

バイクのヘッドライトをLED化しても暗い?


内藤

バイクのヘッドライトのことで教えてほしいのですが、先日兄が自分のバイクのヘッドライトをLED化したんです。

確かに壁に向かいライトを照射すると光の集まった部分は明るいのですが、実際走行すると意外と明るくないと言うのです。バイクの場合は、LEDにしてもたいして効果はないのでしょうか?

島田

バイクのヘッドライトをLED化したのか。もともと、レンズが汚れていたりキズが付いていたりしていなかった?

内藤

はい、兄はバイクを命の次に大事にしているので、いつもピカピカなんでそのようなことはないと思います。

島田

という事は、ヘッドライトとバルブの相性が関係しているかな。

内藤

バイクはLEDバルブにしても効果が見込めないという事でしょうか?

島田

その辺を少し詳しく解説するよ。

バイクのヘッドライトはLEDにしても意味はない?

バイクのハロゲンヘッドライトが暗いと感じる人も多いでしょう。その理由には、ヘッドライトユニット自体が小さく照射範囲が狭いことや、電力供給が少なく弱々しくしか点灯できないことが挙げられます。

バイクの発電量は、排気量により変わってきますが、排気量が少ないバイクでは大型バイクに比べてヘッドライトの大きさも小さく、そして発電量も低くなります。そのため、電流が十分にヘッドライトに届かずにライトが弱々しく感じます。

例えば、クルマと比較した場合、バイクと同12Vのバッテリーですが、発電量が違います。軽自動車の場合、アイドリングの800rpmあたりで240W程度の電力があります。しかし、125ccクラスのバイクだと115W程度しか電力がありません。(クルマやバイクの種類で数値は異なります)

軽自動車は、エンジン始動するだけで燃料ポンプや電動ファンなどで120Wの電力が必要となります。しかし、まだ半分電力が残っているので、アイドリング時にライトを点灯しても問題ありません。しかしバイクの場合、エンジン始動し55Wのライトを点灯すると残りは60Wです。

そこにテールランプやブレーキランプが21W/5Wのダブル球で26W 消費し、そしてスパークプラグなどエンジンを動かす電気で約35Wほど消費します。これを合わせると61Wとなり、これでは発電量を上回っておりアイドリングでは安定した光を生み出せないこととなります。

もちろん、ライトのレンズに曇りや汚れがある場合は、それが原因で暗く感じてしまいます。

そこで、これらのデメリットを解決するには、LEDバルブに交換すればよいといわれていますが、交換しても思ったように明るいヘッドランプにならず、バイクのヘッドライトをLEDにするのは無意味と感じている人も多くいます。

https://twitter.com/20FW_kimura/status/1251524012716331008

しかし、LEDバルブには多くの種類があり、大手オークションサイトなどで売られている格安なLEDバルブを取り付けると、取り替える意味のないといった残念な結果に終わります。

ただし、大手有名メーカーのLEDバルブであれば、そのような不具合が起きる可能性は少なく、明るいヘッドライトにすることができますから、LEDバルブを購入する時には、安さで選ぶのではなく、信頼性のあるブランド品を選ぶようにするのが良いでしょう。

内藤

という事は、LEDバルブが原因なんですね。

島田

これは、LEDバルブにしても暗いと感じる原因の一つでしかないよ。

内藤

まだ暗く感じる原因はあるのですか?

島田

そうなんだ。実はLEDバルブにすると、暗く感じてしまう意外な理由がある。

バイクのヘッドライトLED化で暗く感じる意外な理由

バイクのヘッドライトをLEDバルブにした場合、思ったより暗いと感じることが多くあるようです。その原因と考えられるのが、光の放射の違いです。

ハロゲンヘッドライト用に開発されたリフレクターと呼ばれる反射板は、ハロゲンが発光したときに効率よく地面を照らせるように設計されています。そこに、光の発光の仕方が異なるLEDバルブを装着しても、リフレクターはLEDの光を路面に照射させることができません。

また、LEDバルブに交換すると、集光された部分は白く明るく照らされますが、その周りが極端に暗く感じます。実際にはハロゲンバルブより集光された一番明るい部分はLEDのほうが明るいですが、その周りとの明るさのギャップが大きいため、LEDバルブは暗く感じます。

内藤

ということは、LEDバルブは実際には明るいけど、光が集まった部分とその周りとの明るさに差が大きいので暗く感じてしまうという事ですね。

島田

そうだね。でも最近は光の拡散が綺麗に出るLEDも多く販売されているから、そういったLEDバルブは口コミなどを参考に選ぶとよいかもね。

バイク用LEDを選ぶ

内藤

ここまでのことを踏まえると、格安品をなるべく選ばないほうが良いという事はわかりましたが、商品選びについてどのようなことに注意が必要でしょうか。

島田

多くの製品があるからね。高くても使えない商品もあるし、その辺を詳しく解説するよ。

格安品には注意が必要


バイク用LEDバルブにも多くの種類が販売されています。ネットショップを覗けば、その種類の多さにどれを選べばよいか迷う事でしょう。そして、まとめサイトなどにもおすすめLEDバルブなんかも紹介されており、それを頼りにLEDバルブを購入する人が多いと思います。

そこで選ぶ場合は、価格ではなく性能で選ぶことです。特に無名の中国製などは価格が少し高いから良い製品だと思って手を出さないほうが良いでしょう。少し割高ですが、安心の有名メーカーのLEDバルブを選ぶと安心です。

徐々に暗くなるLEDは時間とともにさらに暗くなる

安いLEDバルブに多いのが、点灯直後より時間が経つと暗くなるという現象です。これはLEDバルブも発熱することが原因です。

LEDバルブは発熱しないというのは、LEDチップが発熱しないのであって、LEDを駆動する部分はかなりの高温になります。そのため、効率よく放熱しなければLEDは徐々に暗くなります。

この放熱する部分にヒートシンクを使用している製品や、放熱ファンを装着している製品、そしてそのどちらも採用している製品もありますが、いずれにしても放熱対策が万全でなければ、LEDは劣化が進みます。

この、放熱対策が行われていないLEDバルブは、点灯直後から10分もすれば20%以上明るさが落ち込むこともあります。この繰り返しは当然LEDチップに悪影響を及ぼし、LEDなのに暗いヘッドライトに変わってしまうでしょう。

内藤

格安LEDバルブには手を出さないほうが無難ですね。

島田

間違いなく安物買いの銭失いになると思うよ。

バイクには専用バルブを使用する

内藤

先輩、バイクのヘッドライトバルブとクルマ用のヘッドライトバルブは同じという認識でよいのでしょうか?

島田

いい質問だね。例えばH4バルブを例にとると、バイク用に使用されているバルブのHS1がそっくりだよね。

内藤

そうなんです。クルマ用のH4バルブをHS1にも使用できるのでしょうか?

島田

結論から言うと出来ない。その理由を説明するよ。

H4バルブもHS1バルブも外観の見た目がそっくりなので、HS1バルブを用意できない時にH4バルブを代替えする人が見受けられますが、これはNGな行為です。

コネクターの差し込み形状も同じで、爪の数も同じですが、爪の中で一つだけ幅の広い爪がありますが、これがHS1は10mmでH4は8mmとなります。

ここで幅の狭いH4ならHS1のソケットにはまると思われがちですが、実は電球側にも爪がありこの幅の違いでソケットからバルブが浮き上がる現象が起きます。

そこを無理やり押し込むとソケット側を破損する恐れもあり、形がそっくりのバルブでも専用品を使用しなければなりません。

そして、当然バイクにLEDバルブを取り付けるときには、バイク専用品のLEDバルブを選ぶことです。それは、バイクはクルマと違い振動も大きく、そして雨風にさらされやすい傾向にあります。

そこで、防水加工と振動対策が取られたバイク用のLEDバルブを装着しなければ、せっかく取り付けても故障する可能性が高くなります。

このほかバイクのライト裏は、意外とスペースがありません。そのため、大きな放熱対策を施したLEDバルブでは取り付けできないこともありますから、取り付けスペースも考えてバイク専用のLEDバルブを選ぶようにします。

内藤

なるほど、バイク用はそれなりに理由があったのですね。

島田

その通り。クルマ用と同じサイズだからと安易に購入すると、意外な落とし穴にはまる恐れがあるから専用品を購入しないとね。

バイク用のLEDバルブは照射幅に注意して選ぼう

内藤

ここまでで、バイクにLEDバルブを選ぶ場合、極力安物を買わなければ良いという事はわかりました。

しかし、LEDバルブにすると照射幅が狭くなるという現象があると兄が言っていましたが、それは本当なのでしょうか?

島田

確かに、LEDバルブに交換すると照射幅が狭くなるという現象は今でもみられる商品があるよね。どういう理由なのか解説しよう。

照射幅が狭くなる理由

ヘッドライトの照射幅とは、左右をどれだけ照らすことができるかという事です。この照射幅が、LEDにすると狭くなるように感じるLEDバルブがあります。

実際に、どれだけ照射幅が狭くなるのかというのは、LEDバルブの種類により変わるので明確なことは言えませんが、狭くなる原因はハロゲンバルブと光源の位置が異なることが大きな理由です。

ハロゲンバルブは、360°光が放射されますが、LEDバルブの多くはLEDチップを背中合わせに貼り合わせている2面の形をしており、光の出し方が大きく異なります。

この光の出し方とハロゲンバルブのフィラメントの位置とLEDチップの位置関係のズレが照射幅に影響を及ぼしています。

内藤

ハロゲンバルブのフィラメントの位置と発光の仕方の違いで照射幅が変わるのですね。

島田

それだけじゃないんだけどね。バイクならではというところもあるんだ。それはほとんどのバイクは1灯式だからね。だからもともとそれほど照射幅が得られない。

内藤

なるほど、という事は2灯式のバイクのほうが照射幅が広いという事でしょうか?

島田

そうだね、どの程度違うのか少し解説しよう。

2灯式のメリットとは



2灯式のバイクのヘッドライトは、1980年代中期にレーサーレプリカが流行った時期に2灯式ヘッドライトを採用したモデルがありました。このモデルをきっかけに2灯式が流行し始め、今に至っているといわれています。

当然2灯式にすれば、光量が増えることは何となく想像がつきますが、1灯式に比べてライトが左右に広く照らすことができる特徴もあります。

これにより、1灯式に比べて明るく照射幅の広いヘッドライトが特徴ですが、2灯式なのでバッテリーの消費電力が大きいというデメリットがあります。

内藤

なるほど、照射幅を広くしたければライトを増やすという方法があるという事ですね。

島田

そうだね。しかもバイクの場合は、2灯が同時に点灯していなくても車検に問題がないんだ。だからロービームは1灯でハイビームは2灯といった点灯も可能だよ。

内藤

それは面白いですね。これなら1灯式で暗いというバイクも2灯式にするカスタムも可能ですね。

高効率ハロゲンバルブでも照射幅は変わるのか

内藤

さきほど、LEDはハロゲンバルブと光源が違うという説明をしていただきましたが、高効率ハロゲンバルブなら照射幅は問題ないということでしょうか?

島田

そうだね。なかなか良い質問だ。厳密にいうと、違うんだな。その辺を解説しよう。

純正ハロゲンバルブを、高効率ハロゲンバルブに交換した場合、照射幅が異なることがあります。それは、同じハロゲンバルブのようでも細かく見るとわずかにサイズが異なることがあります。

それは、中のフィラメントの位置が製造時に微妙にバラツキがあるためと考えられます。これは、ハロゲンバルブを交換すると光軸も狂うことがあることからも説明が付きます。

そこで、高効率ハロゲンバルブに交換した場合、照射幅に狂いが出ることがあります。ただ、今までより明るいハロゲンバルブなので、照射している中心が今までより数段明るくなったことにより、周りが暗く見えるという目の錯覚もあります。

HIDキットでも照射幅は変わる?

内藤

高効率ハロゲンバルブで照射幅が変わるなら、当然HIDキットでも変わってしまいますよね?

島田

HIDも当然照射幅に影響は出るけど、それほど気になるレベルじゃないよ。それはハロゲンと同じように360°発光しているからね。

HIDの場合、ハロゲンバルブより格段に明るいので、交換すると明るくなった実感が高いでしょう。そして、HIDの場合は、ハロゲンバルブに近い光源なのでそれほど照射幅に影響が出ません。

もともと照射幅は、ヘッドライト内のリフレクターにより決まりますから、元々ついているヘッドライトの照射幅より広く照射させることはできません。ただ、HIDにすれば、元々の照射幅を今までより明るくできるので、かなり夜間走行は楽になるといえるでしょう。

ヘッドライトユニットで照射幅が変わるのか

内藤

なるほど、照射幅はリフレクターに左右されるというからくりがあったのですね。という事は、もっと広く照らしたければそれに対応したヘッドライトユニットに交換すればよいという事ですね。

島田

そうなんだけど、ヘッドライトユニット交換は、あまり現実的じゃないだろ。特にカウルが付いているタイプは難しいよね。

内藤

じゃや、マルチルフレクターやプロジェクターでも違いがあるのでしょうか?

島田

そうだね、その辺を詳しく解説してみよう。

マルチリフレクタータイプ


マルチリフレクターは、それまでのカットレンズからの進化で生まれてきたヘッドライトです。カットレンズは、ガラスのレンズの厚みの違いを利用した光の屈折で配光をしていました。

欠点は、ガラスの厚みがあるのでライトが暗くなることと、全面のガラスに光を反射させているので、前方に光が照射されない無駄な光が生まれてしまう事でした。

そして開発されたのが、反射板に角度をつけて配光パターを決めるマルチリフレクターです。このタイプは、光を反射させる角度の設計がリフレクターを作るメーカーで異なり、それにより光の照射が異なります。

純正ハロゲンバルブを使うと配光が出るけど、LEDにすると配光が出ないというのは、この設計の違いが原因です。

そのため、配光特性がマルチリフレクターの種類により違うので、同じLEDバルブでもマルチリフレクターを変えることで、照射幅も変わることがあります。

プロジェクタータイプ


プロジェクタータイプは、もともとマルチリフレクターにHIDを組み合わせると、対向車が眩しく感じるというネガティブな部分を改良するために多く使用されてきました。

リフレクタータイプでは、光を照射したくない部分も光が飛んでいましたが、プロジェクターヘッドライトは、バルブを筒の中に入れてレンズで光を集めて照射するので、狙い通りの場所に光を照らすことができるメリットがあります。

しかし、プロジェクターランプはマルチリフレクター―に比べ暗いというデメリットがあり、いったん市場から姿を消します。

そして、プロジェクターの救世主となったのがHIDの登場でした。光量もあり、光が点で発光するため、プロジェクターとの相性があり、瞬く間に採用が進みます。

プロジェクタータイプは、カットラインも出やすく、しかも照射範囲もレンズにより決まっているので、マルチリフレクターのようにヘッドライトバルブの種類による差が出ませんから、照射幅が狭くなったと感じることはありません。

そして、現在はLEDバルブが登場し、プロジェクターに装着されるようになりました。実は、LEDバルブと非常に相性がよく、照射幅やカットラインが綺麗に出ることから、マルチリフレクターのヘッドライトより綺麗に明るく見えるようになります。

内藤

ということは、LEDバルブを取り付けるなら、プロジェクター式ヘッドライトにすれば解決ですね。

島田

確かに、LEDバルブとプロジェクターは相性が良いけど、そんなに簡単にヘッドライトをプロジェクター化はできないよ。

もし綺麗に違和感なくプロジェクター化するなら、ヘッドライトユニットを殻割してプロジェクターを埋め込むしかない。

あとは、カウルがないタイプなら、フロントフォークやフレームにクランプで取り付けるタイプもあるけどね。

内藤

意外と一筋縄でいきそうにないですね。でもLEDバルブを選ぶ目安がわかってきました。

照射幅が気にならないLEDバルブを選ぼう

内藤

今まで教えて頂いたことから、バイク用にLEDバルブを選ぶときは、値段に釣られると安全にかかわるという事がわかりました。

そこで、どういった面に注意してLEDバルブを選べばよいでしょうか?

島田

まず、LEDバルブを選ぶときにはバイク用から選ぶことが重要になるよね。そして、LEDバルブが、1,000円や2,000円で作れるはずがないという事。

だいたい、LEDのハイパーチップ1個で1,000円近くする製品があるのに、明るいと謳っているLEDバルブにチップが6個とか取り付けられていて、1,000円や2,000円という価格で出来るわけないことがわかる。

内藤

LEDチップは1個でもかなり高いんですね。確かにそれを考えると、数多くLEDチップが取り付けられているのに1,000円ちょっとの値段とかはあり得ないです。

島田

そういうこと。まして、ハロゲンと同じように光らせる技術開発をして、放熱対策など多くの技術が積み込まれるわけだから、LEDバルブは信頼性あるメーカーの商品を選ぶことが重要だよ。

内藤

バイクのLEDバルブの選び方、よくわかりました。

LEDバルブにすると相手から見えにくい

内藤

もう一つ質問ですが、LEDバルブは白いじゃないですか。それで対向車にはかなり迷惑にならないかと思いまして。その辺はどうなんでしょうか?

島田

LEDバルブは、確かに純白の発色だから、光を直接のぞき込むと目が眩むほど眩しいよね。もし、これが対向車にとって眩しいと感じさせるなら、それは光軸が狂っている。

その場合は光軸調整で問題ないけど、LEDバルブにすると意外な注意点が必要になる。

内藤

意外な注意点ですか?すごく気になります。

島田

LEDバルブにすれば、明るくて安全に運転できると思う人がほとんどだろう?でも対向車など、周りから認知されにくくなる可能性がある。その辺を少し解説するね。

色というのは、4,000K、5,000K、6,000K、7,000Kとケルビン数が上がるにつれて白くなります。この白い色というのがバイクもクルマも人気の色であり、多くの販売店が白を販売しています。

しかし、この白い光というのは、対象物の白を反射しますから雨降りや霧の日など、光が反射して自分が道路を確認できないばかりか、相手もこちらの存在に気が付くのが遅れる恐れがあります。


それは、霧の日に街頭を見てもらえば理解ができます。黄色味がかった街頭は、霧の日でも遠くからでも認知できますが、白い街頭は霧が濃いとかなり接近するまでそこに何があるのかわかりません。

また、バイクは小さい乗り物で、多くのバイクはヘッドライトが1灯しかありませんから、霧などの悪天候に白いLEDヘッドライト1灯では、相手が確認するのが大きく後れる恐れがあります。

内藤

そういうことなんですね。確かに白いライトは霧の中で発見が遅れますね。

ヘッドライトの色の特性

島田

白いLEDヘッドライトは、晴天時には明るく見えるけど、悪天候時は色の特性で自分も相手も見えない。

内藤

確かに、バイクに乗っていて怖いのは、相手に自分の存在が気付いてもらえない事ですからね。

島田

内藤君、白いLEDと黄色いLEDがあるけど、どっちが相手に気が付いてもらえると思う?

内藤

やっぱり、フォグランプで黄色のほうが道路が見えやすいから、黄色いほうが相手にも見えやすいのでは?

島田

その通り。その辺の違いを解説しよう。

白色と黄色ではどっちが認知されやすい?

白色と黄色のどちらが認知されやすいか知るには、自然の太陽の光を例に見るとわかりやすいでしょう。空は青いのが当たり前ですが、太陽からの光は異なる波長の色を含んでいます。

そして、太陽の光の波長の短い青色が空気中に散乱して青く見えます。

また、夕焼けが赤く見えるのは、太陽の青などの光がチリなどで散乱するのに対し、波長の長い赤い色は遠くまで届くので人の目に赤く見えるのです。

これをヘッドライトに当てはめると、青い色に近い波長の白い色は、空気中のちりなどで散乱して遠くまで光が届きません。しかし黄色は、赤い色に波長が近くなるので、チリなどで乱反射されにくく、遠くまで光が届きます。

内藤

なるほど、黄色が悪天候時に見えやすいというのには、科学的根拠があったのですね。

バイクをLEDにするデメリットをメリットにする

内藤

でも、やっぱり明るく見える白いLEDライトは魅力です。このデメリットを無くす良い方法はないのでしょうか?

島田

ないこともない。相手から発見されやすい工夫をすればいいのさ。どんな方法があるのか、紹介しよう。

相手から発見されやすい工夫

白いLEDヘッドライトで、悪天候時に走行すると相手がこちらを発見するという事はわかりました。そこで、相手に自分の存在を知らせる方法としては、光の波長が長い黄色い色の光を発光させればよいでしょう。

そこで考えられるのが、フォグランプの装着です。この他に、ホンダの純正バイクには装着されているウィンカーポジションも効果があります。

フォグランプを取り付ける


悪天候時に、自分の存在を知らせる最も効果的な方法は、黄色いフォグランプを増設することでしょう。黄色なので、光が乱反射せずに道路を照らすことができるので、運転視界も広がります。

しかし、あまりワット数の大きなフォグランプを取り付けると、ジェネレーターやバッテリーに過大な負荷を与える心配があります。そこで、LEDバルブのフォグランプなら消費電力が少ないのでお勧めです。

ウィンカーポジションに改造しよう

フォグランプなどを追加したくない時には、ウィンカーをポジションランプに改造するという方法もあります。ホンダのバイクでは1980年代ごろからウィンカーポジションを採用していますが、他のメーカーのバイクには採用されていません。

そこで、クルマ用に売られているウィンカーポジションキットを装着すれば、簡単にウィンカーをポジションランプにカスタムできます。オレンジ色の光が悪天候時にも相手に見やすく、事故防止に役に立つことでしょう。

ウィンカーポジションと保安基準

内藤

白色のLEDヘッドライトのネガティブな部分を補うには良い方法ですね。でも、保安基準は問題ないのでしょうか。

島田

もちろん、純正でホンダのバイクが採用しているぐらいだから問題ない。

内藤

でも、他の採用されていないメーカーに純正以外のパーツをつけるには、やっぱり法規が気になります。

島田

それじゃあ、保安基準を説明しよう。

保安基準を見ると、車幅が0.8m以下の自動車はポジションランプを備える必要はないとあります。そして、もし備える場合は、照明部分の中心が2m以下で白色もしくは橙色であればよいとされています。

このように、保安基準ではバイクのウィンカーランプをポジションランプにすることに問題はありません。

ウィンカーポジションへのカスタム注意点

内藤

保安基準で問題なければ、車検の心配もありませんね。ウィンカーポジションにカスタムするには、どういった方法が一番なのでしょうか?

島田

さっきも少し触れたけど、クルマのウィンカーをポジションランプにするキットが売られているんだ。

クルマもアメリカ車のウィンカーポジションに憧れて、そういったパーツが売られているんだ。

それを利用すると簡単だよ。それじゃあ、カスタムする時の注意点を説明するね。

市販のウィンカーポジションキットには、色々なタイプが売られています。どのキットを使用しても、ウィンカーポジションとすることができますが、パッケージにポジション時に減光するタイプで、なおかつウィンカー作動時は、ポジションとしての機能がキャンセルされる商品を選ぶようにします。

また、ウィンカーポジションキットは、水に弱いので防水対策を行うことが重要になります。特にバイクは雨風が当たりやすいので、十分取り付け位置に注意しましょう。

内藤

有難うございました。これでバイクをLED化する最適な方法がわかりました。

まとめ

ほとんどのバイクは、1灯式のヘッドライトを採用しているので、もともと照射幅も狭く、ハロゲンでは暗いライトがほとんどです。そこにLEDバルブを装着すれば、明るくなると思われがちですが、リフレクターの種類とLEDバルブの相性で照射幅が狭く、それほど明るくならないことがあります。

LEDバルブを選ぶ場合は、純正ハロゲンバルブと同じ光源となるように設計されたLEDを探して取り付けることが良いでしょう。

そして悪天候などでは、相手から認知されやすいように、フォグランプやウィンカーポジションの設置などを合わせて行うのが安全面でも効果的です。

   
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