(アイキャッチ画像引用元:ユースケさん)
ヘッドライトが、いつもに比べて暗いと思ったら、ライトが片側切れていたという経験がある人も多いでしょう。
ハロゲンであれば寿命ということで、新品に交換するのが当たり前です。しかし、長寿命と呼ばれるLEDヘッドライトが点灯しないのは腑に落ちないのではないでしょうか。
こんにちは。
日本製LEDヘッドライト日本ライティングの内藤です。
※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
今日は、誰もが体験している不具合についてLEDヘッドライトが点灯しない時の対策や点灯しない理由を詳しく解説します。
目次
内藤
そこで確認すると確かに、右側だけLEDヘッドライトが点灯しないんです。これは不良品でしょうか?
島田
内藤
島田
内藤
島田
じゃあ、詳しく点灯不良について解説するからよく聞いているように。
ヘッドライトをハロゲンバルブからLEDバルブに交換して、しばらくしたら片側だけ不点灯となったり、チラつくといった症状が出ることがごくまれに起きます。
この症状の多くは取り付け不備により起きていることがほとんどです。
まず、片側だけLEDヘッドライトに点灯不良などの不具合が起きたら、交換したLEDバルブに問題があるのか確認をする必要があります。一般的に簡単な方法としては、左右入れ替えて点灯してみるのが一番早い方法です。
LEDバルブを左右入れ替えてもライトが点灯しない場合は、LEDバルブにつなぐカプラーを点検してみることです。
新しいクルマではそれほどカプラーに異常が出ることはありませんが、ある程度年数が経ったクルマの場合は、カプラーに異常がみられることがあります。
例えば、過去にも何回かバルブ交換を繰りかえしたクルマの場合、カプラーの端子が少しずつ広がって接触不良を起こすことがあります。また、この状態を長く放っておくと、端子が熱を持ち、カプラーを溶かすといったトラブルにも発展するので注意が必要でしょう。
大体のトラブルが、このような接触不良であることが多くなります。また、目視でわからない時には、テスターを使い導通があるかチェックするとよいでしょう。
カプラーにそれほど異常がないのに、接触不良を起こすようなら接点復活剤を吹きかけて様子を見るのも一つの方法です。
内藤
島田
内藤
島田
フォグランプの取り付け位置は、純正もフロントバンパー内の下の部分に取り付けられているので、道路からの水はねの影響をヘッドライトより受けやすくなっています。
そこで、注意したいのがLEDバルブをフォグランプユニットに確実に取り付けることと、カプラーを奥まで差し込むことです。この2つの作業は車高が低いクルマほどやりにくいので、特に注意して作業をしなければなりません。
何となくはまったというだけでは、走行中の振動で緩みが生じてLEDバルブが外れたり、カプラーが外れたりといった症状が出るほか、カプラーが奥まで入っていないと、通電が正常に行われずに、チラつきの原因となるほか、最悪LEDバルブを故障させてしまうでしょう。
内藤
島田
低い位置だと寝そべって作業しなければならないこともある。しかもバンパー裏で作業スペースも確保できないからね。取り付け不備による接触不良には要注意だね。
内藤
島田
LEDは、白熱球より長寿命で省電力であることから、様々な光源に利用されています。そして、白熱球ではフィラメントが切れた時が寿命ですが、LEDチップは切れることがありません。
そこで、日本照明工業会では、初期の光束(ルーメン)より70%落ちた時に寿命であると決めています。LEDの特徴は、長く使っているといきなり切れるのではなく徐々に暗くなる特性があります。
ただ、ちょっと暗くなっただけで、このLEDバルブは寿命と感じる人もいるでしょうし、かなり暗くなってから寿命と思う人もいるでしょう。そこで、完全に点灯しなくなる前に交換する目安としてルーメンが70%落ちたら交換しましょうとしています。
一般にクルマの場合は10,000時間といわれ、これはおおよそ15年の寿命があることになります。
ただこれは、純正LEDヘッドライトや、放熱対策が完璧に取られたLEDバルブに当てはまる事であり、放熱対策がうまく機能していないLEDバルブは、かなり早い段階に劣化を起こして点灯不良となります。
LEDバルブは、熱を持たないといわれますが、LEDを貼り付けてある基盤は熱を発します。そこで、LEDチップが高温にさらされてダメージを受けないように放熱対策を取ります。
ただ、ここで一つ問題があり、明るいLEDバルブになるほど発熱量が多くなるので、放熱対策がさらに重要となります。
そのため、明るいLEDバルブとして売られている商品で、値段が安い中国製には、放熱対策ができていない製品も多くあり、劣化が直ぐに進み、早い段階で点灯しなくなるでしょう。
LEDバルブで経年劣化をする部分は、LEDチップが熱で劣化するほかに、冷却するファンであったり、駆動するドライバーユニットの場合もあります。しかし、どの部品も単体で交換することはできないので、新品のLEDバルブと交換するしか方法はありません。
交換する場合は、安い海外製ではなく、信頼ある国産品に交換することをお勧めいたします。
LEDバルブは、ハロゲンバルブと異なり、基板などの電子部品が一体となった商品です。ハロゲンバルブであれば、構造が単純であるため、安い海外製品でも初期不良で点灯しないといったトラブルはありません。
しかし、LEDバルブでは、一部の粗悪品を購入すると、内部のハンダ付けが不十分であるなど、初期不良も考えられます。
そこで、初期不良を避けるには、有名国産メーカー品を選ぶのが望ましいでしょう。国産有名メーカーのホームページなどを参考に、LEDバルブの製造にどのような特徴があるのか確認して納得のいく製品を購入することです。
一部の海外製品は、日本の基準で生産されることなく、品質の低い組み立てと部品により生産されるLEDバルブなため、値段が安いからと惑わされてお金を捨てることが無いよう注意が必要です。
ただし、日本のメーカーが日本の基準で海外生産している商品もあります。
内藤
島田
内藤
島田
内藤
島田
内藤
島田
フォグランプをLEDバルブに変えて直ぐに切れてしまった経験をお持ちの方も少なくないでしょう。実はその原因はLEDバルブの性能にあります。
LEDは長寿命なので、直ぐに切れることに不快感を抱くのは当たり前のことですが、多くのネットショップには、ハロゲンバルブと同じ形状をした放熱対策がほとんど取られていない製品が多く販売されており、これがLEDバルブの短命に大きく関わっています。
その理由は、LEDチップ、駆動部分は発熱をするため適切な放熱対策が取られていないとチップの寿命を縮めてすぐに切れてしまう不具合が発生します。
この放熱対策が取られていないLEDバルブは、何も知らないユーザーが見ればハロゲンバルブと同じ形状なので、取り付けられると安心して購入してしまうでしょう。
しかし、それは大きな間違いで、見た目がハロゲンバルブと全く同じ形状のLEDバルブでは、熱により直ぐに劣化して点灯しなくなることを覚えておきましょう。
内藤
島田
LEDバルブで劣化して点灯しなくなるのは製品に問題があるという事さ。
内藤
島田
フォグランプにLEDバルブを取り付けて直ぐに出るトラブルには、「点灯しない」「ちらつきが出る」「点滅する」といったトラブルがあります。当然初期不良も否定できませんが、多くの原因は取り付け方の不備によることがほとんどです。
この取り付け時の不具合で点灯しない場合は、極性が間違っている可能性があります。LEDは、+と-の極性があり、反対に接続すると点灯しません。
フォグランプの場合もカプラーは逆向きに入らないようになっていますが、LEDバルブが格安の中国製などでは、製造過程で間違った極性となっていることがあります。
ちらつきが出る症状は、エンジン始動時に良く起きる現象です。これはエンジン始動のためにバッテリー電圧がセルモーターに全て供給されるようになっているので、ちらつきが発生します。これは特に問題の無い症状です。
しかし、走行中にちらつきが出る場合や点灯したのにすぐ消えるなどの不具合は、カプラー内に錆がある場合や腐食が考えられます。
そして、取り付けしたときには、問題なく点灯していたのに、暫くしたら点灯しなくなったり、点滅をするようになった場合は、カプラーの不具合のほかにLEDバルブ自体の不具合が考えられます。
カプラーや車両側に問題がないのに、LEDバルブが点灯しない場合は、LEDバルブに何らかの不具合が考えられます。LEDが故障する原因は、熱によるものが多く冷却ファンの有無、ヒートシンクの放熱性が低いLEDバルブは、点灯するたびに劣化していくと考えられます。
内藤
島田
あとはクルマの下側にフォグランプが有るから、どうしても水しぶきなどの影響を受けやすい。その辺も取り付けの際には注意したほうがいいよね。例えば、カプラーの向きや絶縁テープで巻いて防水保護するとかが必要なケースもあるよ。
内藤
内藤
島田
内藤
島田
ヘッドライトバルブを外すには、必ずコネクターを外さなければなりません。バルブにはH4バルブやHB3、HB4といったように種類があり、それぞれコネクターの種類が異なります。
HB3やHB4は、オーソドックスなカプラーの形で、爪を押しながらカプラーを引き抜くタイプなので、それほどカプラーを外すのは大変ではありません。しかし、H4バルブのカプラーには爪がないタイプと爪があるタイプがあります。
H4バルブは、国産車であればロック無しでカプラーが差し込まれているだけの場合がほとんどですが、輸入車の場合はほとんどロックが付います。もちろん国産車でもロック付きがあるので注意は必要です。
ロック付きのあるなしは、見ただけで判別することができない場合が多く、外してから爪を確認できることがあります。
そして、爪はカプラーを左右から掴むようにすると解除されるのですが、この爪の位置も車種により全て同じではなく、カプラーの手前に爪がある場合や奥に爪があるカプラーもあるので、慎重に作業しなければなりません。
もし、爪がないと判断し、ただ固着しているだけと勘違いして強引に引き抜こうものなら、バルブを止めているピンを変形させてしまうほか、最悪はヘッドライトユニットのピンを止める樹脂製のロック部分を割ってしまう恐れもあります。
そこで、H4バルブを外す時には、ゴムキャプ越しにバルブを押さえてコネクターを引き抜くようにします。そうすることで、バルブを止めているピンを歪ませる心配がなくなります。
また、コネクターを引き抜くときに、配線を持って引く抜くことは断線させる危険が高いので、絶対に行わないようにしましょう。もし、配線をもってコネクターを引き抜いて断線した場合、せっかくLEDバルブを取り付けても点灯しません。
内藤
島田
内藤
島田
内藤
島田
HIDは、発光するバーナーと呼ばれるバルブと、HIDを点灯させる心臓部ともいうべきバラストの大きく分けてこの2つから部品が構成されているキットが主流です。
HIDは、バラストによって直流電源を交流電源に変換し、クルマの12Vを2万V以上の電圧まで昇圧してバルブ内でアーク放電させます。長く使っていると、バルブ内の電極がすり減って寿命を迎えることになりますが、バラストも故障する可能性があります。
LEDの場合は、純正配線をそのまま使用して取り付けるので、多くの部品がありませんから、故障の原因を突き止めるのは意外と簡単です。
しかし、HIDキットにカスタムしていると、リレーハーネスを使った取付けが一般的で、取り付け不備などがあれば故障を特定するのに時間がかかります。(最近はリレーレス製品もありますが、車両のコンディションで点灯しないこともあります。)
HIDキットを使いカスタムする場合、専門知識のあるショップで取り付け作業を行わないと、長く使用していなくてもチラつきや点灯不良などのトラブルに見舞われ、それを放置するとバラストへの負担が大きくなり、バラスト故障といったトラブルに見舞われることもあります。
HIDの寿命が近付くと、1回瞬きをして点灯するようになったり、点灯しても色に赤みが出てきたり、点灯した後にゆらゆらとするようなチラつきが出始めます。
このような現象は、LEDやハロゲンでは見ることはないのでHID特有の寿命のサインといえます。
HIDの寿命のサインが出始めたら、バルブ交換をする必要がありますが、HIDに交換して3年から4年経っているようなら、ヘッドライトを点灯させて、色や点灯の仕方に変化がないか点検するようにしたほうが良いでしょう。
内藤
島田
内藤
LEDバルブは、粗悪品を購入すると故障する可能性が高くなります。LEDバルブは本来、長寿命であるライトなので、信頼あるメーカーで購入しなければLEDヘッドライト本来の性能を発揮させることはできません。
また、故障はLEDバルブではなく、車両側にあることも多いので、LEDバルブを疑う前に、車両側のコネクターなどをチェックする必要もあります。