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ウインカーのステルス性が高いのはミラー球・LED・純正バルブどれ?検証してみた【新入社員チャレンジ企画】

こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。

 ※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。

先日、お客様からこんな質問をされ「確かに!」と思わず机を叩いてしまいました。

『ウインカー球が透けて見えて変だから何かうまく隠す事ってできない?日本ライティングさんはミラー球を販売されているけど、LEDとどっちらがステルス性が高いですか?』

ミラー球はステルス性が高いというのは一般的に知れ渡っていますが、最近はウインカーもLED化を望むオーナー様が多いので、より見た目が良いのはミラー球?それともLED?というのは考えもつきませんでした。

今回も良い質問をいただきましたので、
「俺がやらなきゃ誰がやる!?」精神で日本ライティング内藤!実際にミラー球、LED、純正バルブを用いて比較検証していきたいと思います。

検証に用いた商品と車種

ウインカーステルス性比較

・純正バルブ
・アマゾンで人気の高いLEDバルブ(抵抗内臓)
・アマゾンで安く販売しているLEDバルブ(抵抗無し)
・日本ライティングのミラー球

検証に使用した車両は平成25年型のスズキ アルト (HA25S)です。この車を使用する理由の一つに、ヘッドライト形状が一体型でウインカー、ロービーム・ハイビーム、ポジション球が比較的近い場所にあるからです。

純正バルブのオレンジ色ウインカーは非常に目立つ位置にあり、実験するには丁度いい車両なので、知り合いに交渉して使わせていただきました。


丸く囲んだ箇所が、純正のウインカーになります。前から見るとオレンジ色が程よく目立つので、なんとかステルス性をあげたいところです。

しかし、ウインカーを単純に交換して良い物でもなく、もちろんですが車検に適合しなければ使用できません。道路運送車両の保安基準には、

「ウインカーは昼間において前方、及び後方の30mの距離から確認出来て、方向指示する方向100mの位置から確認出来る物でなければなりません。

当然ですが、他の交通を妨げるバルブもNGとなり、点滅回数も毎分60回以上120回以下の一定周期で点滅する必要があります。」

つまり非常に明るくて眩しいバルブやハイフラの起きるバルブは車検不適合になり交換が必要となります。

それを踏まえた上で、検証していきます。検証内容は、

  • ステルス性
  • 明るさ
  • 色味
  • キレ
  • カスタム性(ハイフラ対策)

です。それでは検証していきます。

純正バルブ(オレンジ色)

ウインカーステルス性比較

まずは標準のノーマルバルブを使用します。性能は12V21Wアンバーです。

ステルス性

ウインカーステルス性比較

やはり純正のノーマルバルブなのでステルス性は劣ります。ただし見える事が悪いと言うわけではなく、ヘッドライトやポジションをLED化した時に、アンバー色が目立つのは少し面白くないと感じる人も多いはずです。

ウインカーの発色、LEDヘッドライトに負けない明るさに拘りたい人には、ノーマルバルブでは物足りないと思います。

明るさ&色味

ウインカーステルス性比較

明るさの検証について

日中か夜間にするかで非常に悩みました。悩んだ結果、日中にしっかり視認できる方が安心と判断し、明るいうちに撮影してみました。

少なくとも保安基準面での性能は十分です。可もなく不可もない明るさだと感じます。同じく色味に関してもオレンジだとはっきり認識できるレベルで特別なインパクトはありません。

これはノーマルバルブが悪いのではなく、あくまで保安基準に適合し安全に運行可能な最低限必要な能力をきちんと備えているという意味になります。

キレ

ウインカーステルス性比較

キレの撮影について

夕方になり時間は18:50を回りました。暗くなりすぎると明るさが際立つ分、背景とのコントラストに差が出過ぎてしまう為、あえて微妙に薄暗くなる時間を狙い撮影しました。

純正バルブが比較検証の基準になるので、あえて言葉を選ばなければ『栄え?』具合も普通と感じます。薄暗いのでメリハリのあるアンバー色ですが『おっ!?』とは感じず、何も違和感はありません。

アマゾンで人気なLEDバルブ(抵抗内臓)

ウインカーステルス性比較

次に試すのは抵抗内臓タイプのLEDバルブになります。

サイズ的にはノーマルバルブより若干スリムでやや全長が長くなっています。この僅かに長くなる事で作業性が悪化するので注意が必要です。

多数のLEDチップが散りばめられ、いかにも明るそうな印象を受けました。肝心の性能はと言うと、アマゾンで購入したため、詳細な仕様はわかりませんでした。

ステルス性

ウインカーステルス性比較

バルブ自体を見比べると歴然。LEDになると純正バルブのような全体がアンバー色ではありません。レンズや反射板への映り込みも少なく、必然的にステルス性は向上している印象です。

ただし、先にも述べたように若干純正よりもバルブが長くなっている分、バルブが飛び出しているように見えますね。

明るさ&色味

明るさも一目瞭然で明るくなっています。性能不明な商品ですが、やはりLEDという印象を受けました。日中にこれだけハッキリと発光していると夜間は眩しく感じる人もいるかもしれません。

しかし、個人的には文句なく好みの明るさで、色味に関してもしっかりとオレンジ色なため、このくらいハッキリしているのも悪くないなと感じます。

キレ

ウインカーステルス性比較

日中でも明るさを感じましたが、夕方になると一層メリハリが出てキレのあるオレンジで目立つ印象です。

純正と比較してもオレンジが強く発色しており、見慣れると違和感はないのかもしれません。

率直な感想としては色にメリハリがあり過ぎて、純正のヘッドライトやポジション球が負けてしまい、車全体のライト周りのバランスが崩れてしまいそうです。

その点が気になりました。

カスタム性(ハイフラ対策)

作業性はバルブが長くなることで悪化すると前述した通り、バルブの着脱時に配線の長さが足りず突っ張りながら取付けなければなりません。

もちろん車種によりますが、アルトの場合は、配線が突っ張るので赤丸部分のカプラを取外して装着しました。

ハイフラ対策については、こちらの商品自体が内部抵抗入りのLEDの為、対策は不要です。

おまけ

LEDバルブの長さが仇となりました。バルブが長いと僅かに重くなり、抜け落ちやすいようです。取り外し時に少しだけ引っ掛かり内部に転がり落ちました。

場所も悪く角度的にピックアップツールも使用出来ず、結局ヘッドライトを取り外してLEDを救出しました。

アマゾンで販売の激安LEDバルブ

ウインカーステルス性比較

三番目に試すのはかなり安く購入できるLEDウインカーバルブになります。こちらも性能が不明な商品ですが②のLEDと比較すると安いのが一目瞭然です。

内部抵抗も入っていない為、場合によってはハイフラが発生し、抵抗を噛ませるなどの加工も必要になります。

LEDのチップ数も少なく8個しか装着されていないので、見た目からはあまり明るさは期待できない印象です。

ステルス性

ウインカーステルス性比較

実際に装着してみると、見た目のシンプルさもありステルス性は高く、バルブ自体を目立たせたくない人には向いている印象を受けました。

①・②のバルブと比較しても現時点ではステルス性が非常に優れていると思います。LEDのチップが少ないのもステルス具合に良い影響を与えているようです。

明るさ&色味

ウインカーステルス性比較

明るさは②のLEDと比較するとLEDチップ数の差もあり、明るさは①の純正バルブと同程度のような印象を受けます。

色味も同様に①の純正バルブに近く、インパクトとしては欠ける印象です。こうなるとステルス性の一点のみ求めるのであれば購入の選択肢としては有りかもしれません。

キレ

ウインカーステルス性比較

夕方18:40を回り、前回同様にキレを確認しました。こちらは日中と比べるとかなり鮮やかな発色で以外に感じます。

キレは②のLEDバルブと比較すると劣りますが全体的にメリハリのある印象で、個人的に違和感も少なく好感の持てるLEDのように感じました。

カスタム性(ハイフラ対策)

ウインカーステルス性比較

抵抗内蔵ではないため、車によってはハイフラが発生する恐れがあります。

ハイフラが発生すると車検不適合になる恐れもあるので、抵抗を噛ませて対策する必要があります。

ですが、LEDバルブの特性上、バルブが長くなっており配線が突っ張り気味になります。着脱時にも②のLEDバルブほどではありませんが気になりました。

そうなるとカスタム性に関しても車によってはやや大変なのでは?と感じました。

日本ライティング製ステルスバルブ

ウインカーステルス性比較

四番目の比較製品はLEDではなく、ステルス性を追求したミラー球になります。

ミラーレンズのように表面が加工され、反射板に一体化し目立たなくなるであろうと予想できるバルブです。

表面が特殊な塗料でコーティングされているので明るさや色味の面では劣るのではないか?と思いますが、実際はどうなるのか調べてみたいと思います。

ステルス性

ウインカーステルス性比較

実際に取り付けると、やはりステルス性は高く、①純正バルブ、②③のLEDバルブのどの商品よりも確実に目立たなくなります。

ここまで目立たないと前述した通り、明るさと色味に不安も覚えますが、この段階で目立たないウインカーバルブを選びたいのであれば、間違いなくおすすめです。

明るさ&色味

ウインカーステルス性比較

社員ながら申し訳ないのですが明るさを見ると予想外で、思いのほか明るい印象を受けました。

①の純正バルブと比べても明るいのはわかりますし、③のLEDバルブよりも全体的に発光して反射板を照らしているのがわかります。それは、チップ数が少ないことも影響していると考えられます。

②のLEDバルブと比較すると、正直明るさは劣ると思いますが、ステルス性とのバランスを考えると悪くないと思います。

色味も②のLEDよりも①の純正バルブに近く、③のLEDよりもハッキリした色味なようです。

キレ

ウインカーステルス性比較

最後にこちらも同時刻帯でキレを確認します。かなり①の純正バルブに近い印象を受けます。

メリハリと言う意味では①の純正バルブと同様に可もなく不可もなくで、インパクトに欠ける印象ですが、LEDではない白熱球を踏まえると、このくらいが当たり前なのかもしれません。

やはりLEDのキレが強すぎる感じは見比べるとしますが、ステルス性を高めて明るさを確保した上で、車検にも適合させるとなると、かなり軍配が挙がるのではと思います。

カスタム性(ハイフラ対策)

ウインカーステルス性比較

こちらは①の純正バルブと比較してもサイズはほぼ同等で着脱に関しては何も問題なく作業出来ました。そもそもハイフラ対策の加工の心配も不要なので基本的にはストレスフリーな印象です。

②のLEDバルブと比べると脱落させてしまう恐れも少ないので、個人的には一番楽な作業となりました。

まとめ

今回、お客様の悩ましい相談からスタートして様々なウインカーバルブを装着し、ステルス性、
明るさ、色味、キレ、カスタム性(ハイフラ対策)という5つの項目をチェックしました。

①~④の製品を比較し、好みに合わせて選んでいただくのは大前提ですが、LEDバルブはかなり明るく発光し、価格によってはキレもある良い商品だと思います。

とは言え明るくてキレがあるだけで選べないのも事実で、発光するライト(ポジション球、ヘッドライト、ウインカー)が全て主張すると逆に視認性が悪化し安全面でも不安を感じます。

また見た目のバランスも崩れる恐れがありますので、主張したいバルブ・控えるバルブはカスタムをする前に決めておいたほうがいいと感じます。

特にウインカーは自身の行動を周囲に知らせる為のランプで、そこは安全第一で譲れない部分です。

ウインカーの性能をしっかりと有し、かつステルス性も高いバルブを選びたいのであればLEDバルブ以外の選択も個人的にはスマートな選択のように思いました。(LEDメーカーさんごめんなさい、、、)

ウインカーステルス性比較

   
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