日本ライティングBlog

702Kハロゲンバルブ

ビートなどに搭載のハロゲンバルブ「702K」を明るくするには!?

古くからホンダ好きの方には馴染みのあるハロゲンバルブ702Kですが、実際のところは、どのようなバルブで、他のハロゲンと流用はできるのか?明るくするにはどういう選択肢があるのか?余程旧型のホンダ車に精通していない限り曖昧な方も多いと思います。

こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。

今回もお客様から702KのLEDヘッドライトの取扱について問い合わせをいただいたのがキッカケで702Kバルブについて詳しく解説して行こうと思います。

702Kってどんなバルブ?そもそもハロゲンバルブなの?

内藤

これまで、ほとんど現行車に使用されているハロゲンバルブは勉強して、それなりに知識は付いてきているものの、702Kって本当に聞き覚えが無く、教えてください。

島田

702Kって現行車への搭載は一切ないし、2000年にはほとんど採用実績が無い状況だから馴染みが無いのは無理もないね。。。でも、搭載車種に乗られている方はまだまだいらっしゃるから、しっかり見ていこう。

ハロゲンバルブ702Kについてお話します。
タイプ名のイニシャルにHと付く名前(H4,H11等)のものと同様にハロゲンバルブの1種です。 

定格出力は、「12V 65W/55W」となります。H4と同様にダブルフィラメントのタイプです。

702Kハロゲンバルブ

ホンダ車を中心とした2灯式ヘッドランプ用のバルブとなります。ダブルフィラメントということで、ロービーム、ハイビーム兼用のバルブとなります。

また、バルブメーカーによっては「H4H」という表記をする場合もあります。これは、H4と似ているバルブであり、搭載車両のほとんどがホンダ車であることから、HONDAのイニシャルであるHを付け加えて便宜上付けた名前といえます。

「H4H」=702Kと思ってください。

注意

一部マツダ車用で702K「12V 45/55W」を使用している車種もありますが、互換性はありませのでご注意ください。

当該バルブの主な搭載車種は、平成初期年式のホンダ車が中心となっています。搭載車種例として、Civic(EF9型後期,EG4,6型),ビート,CRX,レジェンド(KA8)等々があります。※現行車には搭載はありません。 

例に挙げた車種のヘッドランプを製作していたのは、全てスタンレー電気社となります。時代的にホンダ車の多くのヘッドランプはスタンレー電気社が製造されていました。

当該バルブ搭載車種のヘッドランプのレンズに刻印があるので、ぜひチェックしてみてください。

多くのヘッドランプレンズには製造メーカーの印が刻印されています。例:『STANLEY』,『KOITO』,『ICHIKO』というように刻印されています。

ご自分のお車のヘッドランプをチェックしてみてください。製造メーカー以外に搭載バルブも刻印されている場合もありますので、適合表を見る手間が省ける時もあります。

多く流用されているH4バルブとの違いは!?

H4バルブと酷似していると書きましたが、ぱっと見の見た目は同じようにも見えます。

H4と同様に座金が三本足のように飛び出ています。ただし、よく見ると違うことが分かるかと思います。

まず、寸法として、H4が17φ 86mmであるの比較して、702Kは16φ 92mmとなっていて、ほんの少し細く、縦長のバルブとなっています。

また、台座の形状、台座からレンズまでの長さの違いがあります。大きな違いとしては、ハイビームとロービームの発光点が異なります

つまり、フィラメントの位置が異なるということです。さらに、バルブ定格出力もH4は『12V 60/55W』であるのに対して、702Kは『12V 45/55W』と異なります。

このことから、ハロゲンバルブ単体だけでみると流用及び、互換性はありません。では、よく702KはH4と流用という話を聞くのでしょうか。詳しくは以下で説明します。
 

H4の流用ってどうするの!?

内藤

702Kがどういったバルブかは分かりました。では、H4と流用する、もしくは互換できるというような声も耳にします。どういうことを皆さんおっしゃっているのでしょうか。

島田

上記にもあるようにハロゲンバルブ単体での互換はできないので、HIDもしくはLEDの流用と考えてよいでしょう。ここでは、流用に関してとカスタムに関してお伝えしていきます。

702KとH4で台座が異なることからハロゲンバルブでは互換はできません。ですが、HIDやLEDでは互換が可能となります。

というのも、H4互換のHIDもしくは、LEDの台座を702K用のモノに加工あるいは別売りパーツ等があれば取り付くことは可能になります。

その場合は、H4のモノでもレンズφが小さい目のモノで台座(口金)が取り外しできるものであれば流用自体は可能となります。

ただし、巷では702K用のHIDキットは販売されており、種類はかなり少ないですが、LED製品もあるのでそちらをチョイスする方が現実的且つ、確実と言えるでしょう。

種類が少ないのは搭載車種が限定的であるためです。
※CIVICのEG6型には百式自動車社がH4互換用ヘッドランプを販売されていたように互換用ヘッドランプが販売されていた車種もあります。

702Kを明るくするには!?

明るくする話をする前に純正部品もしくは、優良部品として、702K製品を販売しているメーカーを紹介します。スタンレー電気社、小糸製作所社が一般的な市販製品として販売されており、タクティー社、ピットワーク社が純正部品販売会社として販売されております。

いずれのメーカー品かはさておき、オートバックス等のカー用品店、ECサイト等での購入が可能です。

一口に明るくするといっても方法は大きく分けて2通りだと考えます。これら以外の方法もありますが、比較的安価で手軽な方法を挙げます。

1.702Kのハイパーハロゲンを取り付ける

販売メーカーとしては、スタンレー電気(RAYBRIG),小糸製作所社から販売されております。※メーカーに現在も発売されているか要確認 廃番となっている可能性あり)(※ハイパーハロゲンの場合はノーマルハロゲンと比較して、ガラスのコーティング、封入ガスの関係で寿命は短め)

2.702K互換用のHID互換用キットもしくは、LEDバルブ製品を取り付ける。

HIDキット、LEDバルブ製品のいずれもECサイトで購入は可能となりますが、如何せん搭載車種が限定的であることから販売店舗も少なく選択肢が僅少と言わざるを得ません。

他のハロゲンバルブの互換用であれば国内メーカー品、海外メーカー品問わずかなりの数が出てきますが、こと702K用とあればかなり限られているのが現状です。

ビートオーナー様に702Kのカスタム事情を聞いてみた

702Kのカスタムパーツが少ないとのことですが、実際はどうなのでしょうか。現役ビートオーナー様のSDIさんにヘッドライトについて聞いてみました。

内藤

ビートは、702Kと特殊なハロゲンバルブが搭載されていますが、純正ヘッドライトの明るさはどうですか?

ビートオーナーSDIさん

純正のハロゲンは非常に暗いです。他のハロゲンバルブと同じで特に雨天の夜間は危険を感じるくらいです。

ヘッドライトのHIDやLED化をしないのであれば、純正オプションのフォグは必須と感じますね。

内藤

702Kのカスタムパーツは、少ないと言われますが、実際にオーナー様目線で、どう感じていますか。

ビートオーナーSDIさん

702K(H4H)のカスタムパーツは非常に種類が少なく、高効率ハロゲンバルブ、HIDくらいしかパーツが無いと思います。

また、HIDはほとんどの製品はカットラインが出ないので、車検非対応だと思います。

内藤

色々とヘッドライトのカスタムをされているらしいですが、今までにどんな方法を試されましたか。

ビートオーナーSDIさん

色々と試しましたね。多すぎるので箇条書きにしてみました。

1.有名メーカーの高効率ハロゲンバルブを装着。

車検などは問題なかったですが、純正と比べあまり明るくなってはいなかったです。

2.ハロゲン電球の交流電源システム(FET製 ZETA00)

確かに以前より明るくなりましたが、点灯時にオーディオに入る電源ノイズに悩まされました。2006年梅雨のこと。あぁ~懐かしい(笑)

SDIさんの対象記事:https://minkara.carview.co.jp/userid/199590/blog/2160407/

3.フォグランプ増設(PIAAハロゲン100Wタイプ)

格段に明るくなり夜間も雨天時も運転しやすくなりました。これは良いと使っているうちに対向車にパッシングされることが多くなり、光軸をかなり下げて対応していました。

また、ヘッドライトよりもカンデラ数が高い為、車検はNG。車検時には毎回取り外していました(笑)

4.念願の702K用HIDキット(35W)

通販で購入して装着したおそらく中華製のHIDキット。格段に明るくなりました。しかし、カットラインが出ず車検はNGでした。

グレアも酷く夜間の前走行車の後ろを走る場合、気を使い停車時にはライトOFFにしていまし、ロービームにしていても対向車からパッシングされる場合も有りました。

点灯時のオーディオへの電源ノイズも酷く、ノイズカットの装置などを試しましたが改善しませんでした。また、バラストの故障やバナーのHI・LO切り替え不良(ソレノイドの故障)が何度か発生し交換しました。

色温度も6000Kとなっていましたが、明らかに青みがかった色で雨天時は暗く感じるなど明るさ意外が問題だらけで、良い商品を見つけるは大変だとつくづく思いました。

SDIさんの対象記事:https://minkara.carview.co.jp/userid/199590/blog/33814335/

6.H3 HIDフォグライト増設

3番で紹介したフォグライトを事故で破損した為、フォグランプにH3タイプのHIDバルブを入れて使用しました。点灯不良や、電源ノイズにかなり悩まされました。車検時は取り外していました。

SDIさんの対象記事:https://minkara.carview.co.jp/userid/199590/blog/35923712/

7.マルチリフレクターヘッドライト

オークションにてマルチリフレクター加工されたヘッドライトとセットになっていたH4H用LEDバルブキットを購入。かなり高額でしたが、粗悪品でまともに前方を照射せず、全く光軸すら出なかった為に即座にバルブのライトも取り外しました。

SDIさんの対象記事:https://minkara.carview.co.jp/userid/199590/blog/41913293/”

8.H4用LEDバルブ加工取付

 

「これもしかしてイケるのかな?」と日本ライティングさんの軽貨物用H4のLEDバルブと「7」で付いてきたLEDバルブの固定金具部分を流用して装着してみました。

ブーツは純正をカットして、ファンの部分のみ外に出る様に加工しました。

明るさやHI・LOの切り替え、電源ノイズ等に問題は無かったのですが、やはりカットラインが出ず車検時はハロゲンバルブに戻していました。

イケると思っていましたが、やはり702Kタイプでは無いので「そうだよね」という感じです。

SDIさんの対象記事:https://minkara.carview.co.jp/userid/199590/blog/41947227/
 
 
インタビューありがとうございました。
色々な方法で試されていますね。正直ここまでされているとは、ビックリです。

ハロゲンからHID、そしてLEDを試され、明るさ・ノイズ・配光・車検全てクリアするライトにはまだ出会っていないというのがよく分かりました。

通常のH4やH11のバルブであれば、このような悩みを抱えることは無いと思いますが、702K形状は販売されている商品も少ないので、より苦労が耐えないという印象を受けました。

実は、他のビートオーナー様からも弊社に問い合わせをいただくことがありました。「702K専用のLEDを作ってください」と。

何故か、日本ライティングはライト関係の最後の砦として位置づけされている方が多く、色々試したけど、全て思うような結果が出ずに、最後に問い合わせするようです。

そういう位置づけで思って頂けるのは嬉しいことです。今回の702Kもビートオーナー様の願いを叶えて上げたいと社長の指揮のもと製品化に向けて取り組んでいる途中です。

702KのLEDバルブを日本ライティングで開発中

お客様からよく問い合わせを受ける中で、702KのLEDヘッドライトを製造予定にしています。今回はビート専用LEDヘッドライトです。

既に試作品はできていてテストを行っている段階です。また進捗がありましたら連絡させていただきます。

試作品の取り付け(追記:2020年6月16日)

知り合いのビートオーナー様に声をかけてLEDの取付けをお願いしてみました。その時の取付けについて解説します。

ハロゲンバルブ装着時の写真

ビート専用LEDバルブ取付け

エンジンルームの状況

ビート専用LEDバルブ取付け2

運転席側のスペース状況

ビート専用LEDバルブ取付け4

助手席側のスペース状況

ビート専用LEDバルブ取付け3

作業をしているスタッフ。
考え込んでいます(笑)

ビート専用LEDバルブ取付け5

結局、ユニットを外す必要が出てきたので、バンパーを外しました。

ビート専用LEDバルブ取付け6

ユニットを外した状態です。

ビート専用LEDバルブ取付け7

LEDの取り付けです。
台座を固定。

ビート専用LEDバルブ取付け8

ビート専用LEDヘッドライトを取付け。

ビート専用LEDバルブ取付け9

バンパーを戻す前にカンデラ計測と光軸調整を実施中。

ビート専用LEDバルブ取付け10

取付け完了。バッチリ青白くカッコいい光に変わりました。

ビート専用LEDバルブ取付け11

試作品ですが、取付け・カンデラ値共に問題なかったので販売に向けて準備中です。

試作品をテスト(追記:2020年6月24日)

少し前に試作品が完成し、テスターにてカンデラと配光について調査をした内容です。まだお披露目できないのでモザイクをかけてますが、こちらがビート専用LEDヘッドライトの商品です。

ビート専用LEDヘッドライト

また、用いたSTANLEY(スタンレー)製のヘッドライトユニットを用いて検査をしています。
(灯具品番:033-6647L側・033-6647R側)

スタンレーヘッドライトユニット

テスト結果はこちらです。
運転席側(右)と助手席側(左)として、テストをしてみました。

運転席側
助手席側

見て頂ければ分かると思いますが、ハロゲンバルブとほぼ同じ配光になっていて、明るさも増えています。

右側と比べて左側のほうが明るくなっているのはバルブの影響ではなく、純正ヘッドライトユニットの設計上、左側が明るくなる仕様になっています。

このように明るさと配光は、良い内容のものに仕上がってきています。また、試験をした際は、共有させていただきます。

完成品をテスト(追記:2020年6月29日)

試作品を経て、いよいよ完成版の取付けとテストを行いました。

LEDバルブの取付け

ビート専用LEDヘッドライト完成版2

光軸調整をしてテスターにてカンデラ値の計測を行います。

ビート専用LEDヘッドライト完成版5

運転席側のカンデラ値

【ロービーム】
ビート専用LEDヘッドライト完成版4

【ハイビーム】
ビート専用LEDヘッドライト完成版3

助手席側のカンデラ値

【ロービーム】
ビート専用LEDヘッドライト完成版7

【ハイビーム】
ビート専用LEDヘッドライト完成版6

バンパーを取付けて点灯チェック

ビート専用LEDヘッドライト完成版8

ビート専用LEDヘッドライト完成版

良い仕上がりになってます。
近日中には販売となりますのでお楽しみに。

まとめ

・702Kは平成初期のホンダ車を中心に採用されており、搭載車種が非常に少ない

・H4との流用としては、HID、LED互換時に台座部分を702K用に変更する必要あり

・702Kを明るくするには、ハイパーハロゲンへの交換もしくはHID・LEDキットへの交換が手軽

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こちらにまとめていますので、合わせて読まれたい方がいらっしゃれば確認して下さい。

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