アイキャッチ画像引用元:HONDA
こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
※日本製LEDヘッドライトの特徴についてはこちらをご覧ください。
新型ステップワゴンの発表があり、2代目を彷彿とさせるカクカクしたスタイルで広く使いやすく、そして運転しやくデザインされたスタイルに注目が集まっています。
今回、2タイプのステップワゴンがラインナップに登場しましたが、標準モデルにもフォグランプが採用されています。
フォグランプレスが増えている中、カスタム好きのユーザーにとっては朗報ではないでしょうか。
ここでは、新型ステップワゴンにフォグランプが標準装備されたことを受け、今一度フォグランプの必要性や今後の展望などを解説したいと思います。
目次
内藤
良く原点回帰といった話も聞かれますが、それより驚いたのは、フォグランプが装備された画像が公開されているじゃないですか。
まさか、すべての新型ステップワゴンに装備しているとは思いませんが、その辺はどうなんでしょう。
島田
SPADAは今までステップワゴンの上級モデルとして登場していたから、装備面がかなり充実している。
それで驚いたのがSPADAやモデューロ以外にフォグランプは装備されていなかったけど、今回はそれ以外のAIR、つまり標準モデルにも装備される点だよね。
内藤
島田
今では当たり前だけど、昔、フォグランプは高級装備だったからね。
そして今回のステップワゴンのコンセプトは「安心と自由」なんだって。だから、フォグランプを装備したことはコンセプトに合っていると思うんだよね。
内藤
島田
それには、クルマを安心して運転できる環境が必要ということだよね。意外にわかる人も多いけど、ドライバーの不安は同乗者にかなり伝わるものなんだよ。
だから、そういった点でもフォグランプの存在価値は大きいと思う。そして、自由なんだけど、カスタムして楽しみたい人も多いよね。
だから、その自由という表現はナイスだと思う。というのも、今回のステップワゴン、かなりシンプルなデザインだと思わない?
内藤
島田
まさにその一言にフォグランプが装備された理由があると思うんだよね。
内藤
内藤
島田
必要ないと言えばないし、欲しいと思う人は欲しい。そこで、フォグランプが何かを考えれば必要な理由がわかるかな。
フォグランプは、手前を広く照らす機能です。
つまり、視界が悪い天候でも足元を照らしてドライバーの視界を確保するのと同時に、対向車や周囲に自分の存在を知らせる役目があります。
もちろん、周囲に存在を知らせるだけならロービームでも事足りますが、ロービームは法規で40m先を照らす必要があり、悪天候時にそこまでの距離を照らす光源では、空気中の水分に光が乱反射し、逆に運転がしにくくなります。
実際に、濃霧の中を走行したことがあれば、ロービーム点灯が無意味であることに気が付くのではないでしょうか。
また、吹雪の中も同じで、降りしきる雪にロービームでは良く見えません。
しかし、手前を広く照らすフォグランプであれば、空気中の水分の乱反射を抑えられるので、ロービームより手前を見やすくできます。
内藤
それはフォグランプが必要ないという判断だからじゃないのでしょうか?
島田
先進技術が可能となったからなんだよ。その辺を解説しよう。
フォグランプを採用しない最近のクルマとして、マツダ車が挙げられます。
このほかにもレクサスなどもフォグランプを廃止していますが、この理由としてヘッドライトの進化が挙げられます。
この進化したヘッドライトはLEDを光源とし、アダプティブヘッドライトと呼ばれています。
またドイツ車のアウディはマトリクスヘッドライトと呼びますが、どちらも照射範囲を状況に合わせて変化させる極めて頭の良いヘッドライトです。
どんなヘッドライトなのかというと、マツダが動画を公開しているのでそれを見るとよくわかります。
このように、フォグランプの守備範囲であった手前を広範囲に照らすワイド配光ロービームを備えているので、フォグランプを装着する必要がなくなったということでしょう。
そして今は、さらに進化したレーザーヘッドライトを搭載した車種もドイツから販売されています。
これにより、ヘッドライトでありながら情報を載せて飛ばすことや、道路上の標識を認識してその部分だけ明るく照らすといったライトも登場するかもしれません。
軽トラマニア小泉:少しヘッドライトに偏った解説になったけど、フォグランプの機能をヘッドライトが担い、しかも昼間のように夜間も周りを認識できるようになっていくということだね。
内藤
島田
あと、フォグランプを装着する場所を決める必要がないから、デザインに幅がでるよね。だからマツダ車のフロントフェイスはどこか未来的だろ。
内藤
しかもEV車になればラジエーターもいらないからグリルのデザインだって変わるし。
島田
内藤
島田
そう言える理由について解説するけど、なくなる可能性も捨てきれない理由もあることも忘れてはいけないよ。
フォグランプは、悪天候時に必要な装備なので、完全に無くなることは考えにくいと言えます。
まず、アダプティブヘッドライトがフォグランプの機能を持たせたとはいえ、まだまだコストは非常に高いヘッドライトです。
そこで、しばらくはオートハイビーム程度しか多くの車種には普及しないと考えられます。
すべての廉価グレードまでアダプティブヘッドライトが普及し、フォグランプが必要ない事態になるとは考えにくく、フォグランプを必要とするクルマがある以上オプション装備として残り続けるでしょう。
また現在フォグランプは、一種のファッションパーツになっています。
カスタムを楽しむユーザーが一定以上いれば、フォグランプ市場は成り立つことから、これからはもっとファッション重視のフォグランプが登場するかもしれません。
フォグランプが無くなることを喜ぶ方も多くいます。
それは明るすぎるフォグランプが多いからですが、これは今に始まったことではありません。
数十年前からヘッドライト代わりにフォグランプで走行するクルマが多く見られましたが、今のようにSNSが発達していなかったことから、大きな問題となっていませんでした。
時代が移り変わり、スマホですぐに書き込みができる現代では、眩しいフォグランプがあればすぐにツイートできる状況です。
このような状況が続けば、フォグランプに対する社会の目が厳しさを増し、フォグランプが消滅するかもしれません。
フォグランプは、ホンダのように新型ステップワゴンに標準装備するメーカーもあれば、マツダのようにすべての車種への取り扱いが終了しているメーカーがあります。
このようにメーカーによっても対応が異なり始めたということは、使うユーザーがフォグランプの使用方法をしっかりと守らなければ、いずれメーカーが作らなくなり、法整備でもフォグランプはヘッドライトの機能に組み込むといった法規に変更してしまうかもしれません。
内藤
島田
フォグランプレスの新型車が増える中、新型ステップワゴンにはフォグランプが標準装備されたことは、カスタム好きのユーザーにとってはかなり嬉しいことです。
いずれ、アダプティブヘッドライトの性能がもっと良くなり、コストも抑えることが可能になれば、フォグランプ装着車はかなり減ってしまうことでしょう。
たたし、そうなるにはまだまだ時間がかかると思われますが、それを早めるのも遅らせるのもユーザー1人ひとりの心構えも重要であるといえるでしょう。
過去のステップワゴンについてもまとめています。