画像引用元:むなさん 純帝會さん
こんにちは。
日本製LEDヘッドライトの日本ライティング内藤です。
※日本製LEDの特徴についてはこちらをご覧ください。
フォグランプのカスタムが当たり前になりつつある昨今ですが、意外にフォグランプの車検について間違った認識の方も多くいらっしゃいます。
実は車検OKなのに、NGと思っていたり。
そこで今回はフォグランプの車検にスポットをあて解説をしていきたいと思います。
フォグランプの色に決まりはある?
最近のフォグランプは、どの車も純正で白を採用していて、個性がないように感じます。もっと色んな色が使えれば、個性あるフォグランプにカスタムできると思ってしまいます。
かつては黄色が主流だったと聞いていますから、他の色でも問題ないのでしょうか?それとも白くなければフォグランプは車検に通らないのでしょうか?
そうだね。確かに白いフォグランプが主流となっている。しかし、白じゃなければダメというわけじゃないけど、沢山の色が許されている訳でもないんだ。
白でなくてもよいのですか!他の色で許されているのは、やはり黄色でしょうか?
白と黄色のフォグランプであれば、問題なく車検に通るけど、他の色はだめだよ。
しかし、黄色いフォグランプを違法と思っている方も意外と多くいるようで。この前もそのことでお客さんと討論になりました。
黄色がだめと思っている人は、ヘッドライトと混同している可能性が高いかな。ヘッドライトは、平成18年1月1日以降に製造されたクルマでは、白色以外は保安基準に適合しなくなったんだ。
でも、それ以前に製造された車は、黄色いヘッドライトでも問題ないよ。
ちょっと話がそれたけど、そんな理由からフォグランプとヘッドライトを混同していると思うね。くどいようだけど、フォグランプは黄色でも問題ないよ。
そうなんですか、それを聞いて安心しました。でも、保安基準では淡黄色(たんこうしょく)とありますが、それと黄色と何が違うのでしょうか。
確かに、保安基準を見ると前部霧灯は、白色又は淡黄色と記載してあるよね。
そうなんです。だから黄色は淡黄色ではないからだめと思っているのではないでしょうか。
淡黄色は、確かに淡い黄色と書くので薄い黄色となるよね。でも淡黄色は黄色なんだよ。
ヨーロッパではイエローとなっていて、このイエローを日本の保安基準で淡黄色と表記しているんだね。
でも、この淡黄色を彩度別で色見本を見ると、かなり黄色に幅があり、薄い黄色からかなり濃い黄色まで含まれていることがわかるよ。
なるほど、かなり黄色い色が淡黄色としてフォグランプに使用できるのですね。
フォグランプの色を変えても違法にならない?

では、今付いているフォグランプが白い場合、それを黄色に変えるのも問題ないのでしょうか?
純正採用から違うモノに交換すると、保安基準に適合しないことは多くあるけど、フォグランプの色を白から黄色に変えても問題はないね。
またその逆に、黄色いフォグランプを白に変えても大丈夫だよ。
保安基準は、かなりわかりづらいので気になりましたが、問題なくてよかったです。
ただし、HIDのフォグランプの場合は、色温度のケルビン数に注意が必要だね。白いHIDとして購入しても、ケルビン数が高くなると青みが増して車検に通らなくなる。
特に人気があるのは青白い光でしょ。しかし、この色を見るのは現場の検査官の判断になる。検査官が青いと断定すれば白いフォグランプとして購入しても車検に合格できないということ。
なるほど。ちなみにケルビン数に具体的な数値はあるのでしょうか。
それが具体的な数値は決まっていない。ただ、確実に車検不可となるのは、8,000ケルビン以上だね。でもメーカーによっても6,000ケルビンでかなり青みが強い発色をする製品もあるから。
だから7,000ケルビン以下を勧めるよ。
フォグランプの色は変えても問題ないけど、色温度に注意しないと車検で合格できない恐れがあるということですね。
2色切り替えタイプのフォグランプと保安基準

では、最近流行りのフォグランプの色を切り替えるタイプは保安基準で問題ないのでしょうか。
2色切り替えタイプのフォグランプは基本的に問題ないよ。ただし、白と黄色の切り替えタイプだからね。
あまり見かけないが、白と青に切り替わるタイプの場合は、通らないよ。
白と青に切り替わるLEDバルブですか~。この前、開発部のSさんが昼休みにパパッと作ってましたよ。
そうなのか!面白いアイディアだな。
ただ、この切り替えは、残念ながら車検には通らないな。
それを聞いて安心しました。ちなみに、ホワイトとハロゲン色の切り替えはどうでしょうか。
このタイプのも、面白からと作ってましたよ。
これなら大丈夫だよ。相変わらず面白いものと思ったらすぐ作っちゃうね。すごいよ。
ただ、フォグランプの保安基準に、左右同じように光る必要があると書いてある。だから、万が一左右の色が揃わないことが起きると、車検に通ることが出来ない。
その場合、日本ライティングもそうだが、リセット機能が付いている商品であれば、一度リセットをするといい。
なるほど、2色切り替えタイプは、色が揃わないと保安基準に適合しないということですね。
実際に日本ライティングの2色切り替えを見てみたい場合は、雪道で運転した時の話しをまとめましたので確認して見ください。
2色切り替えフォグランプは、雪道で運転したらどうなの?
フォグランプを点灯できる数には制限があるの?
フォグランプで、2色切り替えが問題ないことはわかりましたが、一度に点灯できる数や、装着できる数など決まっているのでしょうか。
フォグランプで4灯式などをたまに見かけるけど、フォグランプの取り付け数は問題ない。だけどフォグランプのスイッチを入れたときに4つ全部点灯するとまずい。
というか、3個以上同時点灯してはだめとなっている。
4灯式でも4つ同時点灯でなければ良いのでしょうか。
保安基準ではそういうことになっているんだ。だから、左右同じように1灯ずつ点灯しなければならない。
そこで、良く勘違いしている人がいるけど、車検の時にバルブを外せばよいと思っている人がいるが、これはNGになることが多い。
完全に4つ点灯しないように2灯は外す必要がある。
では、4灯式にカスタムしても車検は通らなくなってしまいますね。
ただし、方法次第では4灯装着のまま車検に通すことが出来るよ。ただ、配線を工夫して、2灯ずつ点灯するようにしないとね。
たまに2灯ずつ別々にスイッチをつける人がいるけど、この方法は、2つのスイッチを同時にONにすると4灯全て点灯するので車検はNGになる。
その場合はトルグスイッチを使用すればよい。ただ、トルグスイッチには種類があるからON⇔ONタイプを探す。
これを取り付けることで、電装品の切り替えができるから、2個ずつ点灯切り替えが可能となり車検対策になるよ。
なるほど、4灯式のフォグランプを装着していても、ひと手間かけることで、車検に通すことが出来ることがわかりました。
フォグランプの明るさに決まりはある?

フォグランプには、装着して点灯できる数や色が決められていることがわかりましたが、明るさも規定があるのでしょうか?
当然、保安基準で明るさの規定があるよ。ただし、クルマの年式により保安基準が異なるんだ。
車検証の初年度登録のところを見て、平成17年12月31日までのクルマは、明るさが1万カンデラ以下と決められているんだ。
しかし、平成18年1月1日以降のクルマは特に基準がないよ。
そうなんですか!では最近のクルマに爆光のフォグランプをつけても車検はOKということになりますね。
実はそうとも言い切れない。保安基準に平成18年1月1日以降のクルマは、「前部霧灯の照射光線は、他の交通を妨げないものであること。」と記載があるんだ。
対向車の迷惑となるような明るいフォグランプはだめということになるね。だから爆光のフォグランプは当然NGになる。
まあ、明るさがあいまいな指示だけに、車検時では検査官のさじ加減一つということになるけど。
基本、検査官が明るいと感じたらアウトだね。
フォグランプの光軸に保安基準はある?

フォグランプの明るさに制限があることは理解できましたが、光の照射する方向が狂っていては、本当は眩しくないバルブでも明るく見えてしまいますよね。
そこで、フォグランプの光軸調整の仕方や保安基準で決められた数値などはあるのでしょうか?
まず、フォグランプの光軸調整は、上下の動きしかできないんだ。調整する場所は灯体についているよ。調整にはプラスドライバーで簡単にできる。
保安基準に左右に調整できないものとあるからね。だから調整は上下のみ。これは意外と重要で、光軸が高い位置に調整されていると、対向車に迷惑となる。
だから、壁に向けてフォグランプを点灯したときに、カットラインより光が上に散っているようなら調整してカットラインが水平になるようにする。
カットラインが出ていないバルブなどあるのでしょうか?
以外に少なくない。国産品の精度の高いLEDバルブなどに交換すれば問題ないけど、海外製のLEDバルブではカットラインが出ないことも多くあるからね。
そういう場合は車検に通らないよ。ただ、カットラインが出ていても光軸調整でカットラインに揃えられない場合も車検は厳しいかな。
なるほど、フォグランプの光軸はカットラインが出ているかが重要なんですね。
フォグランプは点灯しないと車検に通らないの?
フォグランプの保安基準はかなり奥が深いことを知りました。そこで、2色切替えで、点灯しなくなった場合は車検に通らなくなるのでしょうか?
そうだね、基本的にフォグランプが装着されていてスイッチを入れたら点灯しなければならない。だから故障していると車検に通らないよ。
ということは、壊れたフォグランプをそのままつけているということはデメリットでしかないことになりますね。
その通り。ただし、フォグランプがついていない車種は当然検査対象外となる。
だから、ここを間違って解釈している人がいて、フォグランプが付いているのに、デザインで取り付けているから車検を通してほしいと言ってくる人がいるんだ。
でも、フォグランプが付いていれば、車検で点灯確認することになっているからね。
ということは、デザインでフォグランプをいくつも取り付けているとアウトということになりますね。
フォグランプがついているなら、保安基準に適合した色、明るさ、そして方向を照らしているか必ず確認する。それは、その時にデザインといっても車検が終わったら違法の色で爆光で点灯させられたら困るからね。
灯体が付いている以上必ず検査されるよ。
フォグランプの球切れや、故障をしたらフォグランプを修理するか、フォグランプ自体を取り外すことが賢明ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。フォグランプの色と保安基準についてご紹介していきました。
フォグランプにも取り付けや機能に規則があり、決められた状態で取り付けられなければなりません。保安基準を把握して、安心してフォグランプのカスタムを楽しみましょう。
最後によろしければ、こちらのアンケートのご協力をお願いいたします。
また、フォグランプについて関連する記事をまとめました。気になる記事がありましたら合わせて御覧ください。
フォグランプは必要?使い方とその効果
2色切り替えフォグランプは、雪道で運転したらどうなの?
【2022年最新】LEDフォグランプのコーディネート方法
純正LEDフォグランプが暗い理由。明るくすることはできるのか?