本格ウィンドウガラスコーティング剤を施工して簡易スプレーの効果の違いを検証してみた

こんにちは。
ガラスコーティング剤の独自ブランド(ゼウスクリア)を展開する日本ライティングの内藤です。

フロントガラスのコーティングは様々なタイプが販売されています。施工面で言うと、溶剤とスポンジが一体となった商品やスポンジに塗布して施工するタイプ、スプレーして拭き上げるタイプ。

溶剤面で言えば、シリコン系、フッ素系、ガラスコーティングがあります。今回の記事では私ども日本ライティングが販売しているポリシラザンを用いたガラスコーティング剤の施工について紹介します。

その他、一般的な簡易コーティングとの施工性、撥水や滑水、そして水の切れ具合いも検証してみます。

フロントガラスコーティング施工手順

フロントガラスの施工手順-洗車から始めよう

車のガラスに撥水コーティングをする前に、車をキレイに洗車します。この時に注意することは、ワックスインシャンプーなどを使用しないことです。

ガラスに余計なものを付着させると、コーティング剤の密着が悪くなるので中性洗剤で洗車するとよいでしょう。

また、ガラスには専用のガラスクリーナーも販売されています。そのような製品を使用する場合は、ノンシリコーンタイプを使用してください。その理由は、シリコーンは油性なのでコーティングの密着を悪くさせるからです。

フロントガラスの洗車は「汚れを丁寧に落とすこと」

フロントガラスには、排気ガスや花粉、雨による汚れやボディに施工したワックスなどが流れ出して付着しているほか、アスファルトのタール汚れ、虫の死骸などさまざまな汚れが付着しています。

これらをキレイに落とさずにコーティングすると、汚れを閉じ込めるだけでなく、汚れの部分の密着が悪く、早期に剥がれてしまうでしょう。

本格的なコーティングをガラスに施工する場合は丁寧に汚れを落としましょう。

汚れ落としには、それぞれの汚れに特化した洗剤などが売られているので、それらを使用して良く落とします。

使用したケミカル洗剤が少量でも残っていると、コーティング被膜の密着が悪くなるため、大量の水でキレイに洗い流しましょう。

その後しっかりと水気を取ることも忘れないようにして下さい。

コーティング剤を塗り方-ムラなく施工すること

コーティグの性能を最大限に発揮させるには、下地処理が重要ですが、コーティング剤をムラなく塗ることが必要です。

基本は、慌てず丁寧に塗る事なので、説明書通りに作業を進めれば、間違いなくキレイに仕上がるはずです。

注意する点としては、フロントガラスは四角い形なので、円を描くように塗るのではなく、角をしっかりと塗り込めるように意識しながら作業します。

【実践】フロントガラスへのコーティング施工

洗車でフロントガラスなどの状態を確認

最初に、洗車したときにフロントガラスがどのような状態なのか確認します。

「洗車でフロントガラスの状態を確認」

動画のように、フロントガラスに水をかけて滑水・撥水していると、古いコーティング剤が残っています。そこで、この古いコーティングをきれいに落とす必要があります。

落とす方法は、以前施工したコーティング剤によって違いますが、キレイに完璧に落とすことを狙うので、ガラス磨き剤を使用するのがベストです。

油膜やウロコを落とす

フロントガラスには、油膜やウロコ汚れの付着があるでしょう。

画像のように、フロントガラスの場合は、ワイパーの届かない場所に多く付着します。もちろんワイパー作動範囲以外であれば、不快な視界になる恐れはないですが、見た目があまり良くないので、この際きれいに落としてあげるとよいでしょう。

また、ウロコ汚れはガラスに微妙な段差を作り出しているため、ムラになる恐れがあります。できるだけ落とした方がムラのないキレイな仕上がりになります。

専用磨き剤で下地処理！その後はキレイに洗い流す

車のフロントガラス専用磨き剤は、多くのメーカーから多数販売しているので、お好みの商品をご使用ください。

ガラス磨き剤で丁寧にフロントガラスを磨きます。磨き剤がボディに付着すると細かいキズを付ける恐れがあるので、心配な方は磨くガラスの周りにマスキングテープを貼るなどして養生して作業すると安心です。

磨きが完了したら、中性洗剤を使用してフロントガラスに付着している磨き剤をキレイに洗い流します。

「研磨剤を洗い流す」

シャンプー洗車をしてから、大量の水で泡を洗い流します。この時に、研磨前と比べて、どの程度親水しているか確認しましょう。水が広がるようになれば油膜も汚れも落ちています。

水滴をキレイに拭き取り乾燥させる

フロントガラスに付着した泡を洗い流したら、水分を残さないように拭き上げます。マイクロファイバークロスなどで、拭き上げた時に、水滴が少しでも残るとムラになるので注意します。

特に屋根からの水滴や、跳ね上げているワイパーから滴る水滴が無いように、すべての部分の水分を除去します。

コーティング剤の塗り方-丁寧にブロック分けして施工する

コーティングを施工する場合、塗り残しがあるとムラになりやすくなります。そこで、丁寧にブロック分けして塗りましょう。

実際にフロントガラスにマスキングテープでブロック分けすると、その部分がキレイに塗り込めないので、頭の中でフロントガラスに線引きします。

フロントガラスを左右に分け、そして上下に分ければ4等分になるので、それを頭でイメージしながら塗り込んでいきましょう。

ゼウスクリアウィンドウコーティングの性能比較

施工性の比較

まず、施工性の比較ですが、簡易コーティングと言えばスプレーを吹きかけタオルで塗り付ける手順で簡単に施工ができます。

簡易タイプは、洗車した後スプレーするだけなのでとても簡単ですが、ゼウスクリアのウィンドウコートも、それに引けを取らないほど簡単です。

「施工性比較」

動画では、ゼウスクリアの塗り込みと拭きとり、そして簡易スプレーの塗り込みの2つの比較動画としました。確かに簡易スプレーは、大雑把に施工しても問題なさそうなので、急いで施工すると言うのであれば、素早くできるでしょう。

しかし、全体をよく観察すれば、簡易スプレーも塗り込んでから拭き取りも行っています。ゼウスクリアのウィンドウコートは、確かに専用のスポンジで塗り込んでからクロスで拭き取りしますが、作業工程としてはほとんど同じです。

むしろ、素早く拭き取り出来るのはゼウスクリアのウィンドウコートの方でした。

他社製品と撥水と滑水性能比較

まずは、向かって右側にゼウスクリアのウィンドウコート、そして向かって左側が簡易コーティングです。まずは、施工後2時間してから早速水をかけてみました。

「施工2時間後」

暗い中での検証ですが、撥水と滑水が良く見えると思います。施工後2時間では、撥水と滑水に大きな違いは見られませんでした。

これは、簡易コーティングも施工してまだ一度も雨に降られていないので、最高の状態で撥水と滑水性能を発揮できたためだと思われます。

次に、一度雨が降った後の性能比較です。

「雨の後ワイパー作動で検証」

ワイパーを作動させての検証ですが、よく見ると水滴の流れるスピードに違いが見られ、ゼウスクリアのウィンドウコーティングのほうが少量の水がたまるだけで滑水しています。

このワイパーは、グラファイトワイパーではなく、昔から主流のワイパー(生ゴム)です。動画のように全くビビリがありません。

そして、もう一点の違いは、ワイパーが作動した後に簡易コーティングはうっすらと曇りが発生しています。下の画像の黄色い四角い枠の中に薄っすら白く曇が見えるでしょうか。

この曇は、すぐに消えてしまいますが、このような現象は走行中に少量の雨の時に気になります。

しかし、ゼウスクリアのウィンドウコートではこのような状態が見られませんでした。

次に、ワイパーナシでどのような違いがあるか検証してみました。

「ワイパーなし検証」

動画で見てわかるように、滑水性能が違います。施工2時間後では、ほとんど滑水に違いがありませんでしたが、たった1回雨の日に運転したら、これだけの違いが見られました。

水の切れ具合の比較

フロントガラスにコーティングして、違いが判るのは水切れの良さでしょう。実際に、どちらも水切れは良いのですが、画像のようにその違いは歴然です。

「水切れの良さを挿入」

動画で見てもわかるように、ゼウスクリアのウィンドウコートは、水をかけるのを止めるとあっという間に水がフロントガラスからなくなります。

しかし、簡易コーティングのほうは、細かい水滴が何時までもフロントガラスに付着しており、流れていきません。

フロントガラスコーティング剤検証まとめ

フロントガラスへのコーティングを本格的なゼウスクリアのウィンドウコートをしてみましたが、思いのほか手軽にできることに驚きました。

もちろん、フロントガラスの汚れ落としは入念にしなければならないのは、どのコーティングも同じですが、施工が簡易コーティングに匹敵するほど楽なことは、ユーザーにとって取り掛かりやすいと言えるでしょう。

しかも長持ちする性能は、同じ条件でもすぐに滑水性能や水の切れの良さに違いが出ており、性能で簡易コーティングを寄せ付けない素晴らしさがありました。

多くのフロントガラスコーティングがある中、手軽さがウリの簡易コーティングとほぼ同じ感覚で施工でき、それなのに性能はかなり上を行くゼウスクリアのウィンドウコートはおすすめと言えるでしょう。

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この記事はこんな人が書いています

軽トラマニア小泉

カスタム・鈑金・コーティングなど自動車関連の業務に30年以上携わり、数多くのカスタムも手掛けてきた実績があります。コペンのデモカーで雑誌K-CARに何度も取り上げられる。大会に出品する車両製作を手伝い全国2位を受賞。

軽トラももちろん所有し、スバルサンバーに赤帽の赤いヘッドエンジンに憧れ換装したほか、ダイハツハイゼットでは、車高を上げて林道を走破しやすい改造や、荷台にスポットライトを増設。また、乗り心地が少しでもよくなるようにと、シートにはアトレーワゴンのシートを移植するなど、数多くのカスタムを行ってきました。