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ガラスコーティングのトップコート(オーバーコート)とはなに?その必要性と施工方法

こんにちは。
ガラスコーティング剤の独自ブランド(ゼウスクリア)を展開する日本ライティングの内藤です。

ガラスコーティングを施工した後、トップコートが必要と聞いたことがある方も多いでしょう。

トップコートとは、ベースとなるコーティングを汚れなどから守るコーティングのことを示します。

ガラスコーティングは、雨ジミと呼ばれるイオンデポジットの付着に弱いと言われます。これを防ぐことがトップコートの主な目的です。

この記事では、トップコートの必要性と施工方法について解説します。

ガラスコーティングのトップコートとは?

内藤

ガラスコーティングにトップコートをした方が良いと聞きました。

なんとなく一番上のコーティングというのはわかるのですが、ガラスコーティング自体がトップコートではないのでしょうか。

軽トラマニア小泉

いいところに気が付いたね。ガラスコーティングは、塗装にとってはトップコートだよね。

でも、ガラスコーティングを施工した後、今度はガラスコーティングを守るトップコートが登場した。

内藤

塗装を守るものを更に守るものですか。

軽トラマニア小泉

本来なら必要ないけど、なぜ、必要になったのか解説するよ。

トップコートはガラスコーティングを守るために必要

塗装表面に付着する汚れやキズから守るためにガラスコーティングは施工されますが、無機質なので同じ無機汚れであるイオンデポジットの付着が問題になっています。

このイオンデポジットの付着は、従来の有機質のワックスやポリマーコーティングでは見ることが殆どありませんでした。

つまり、ガラスコーティングの施工によって、イオンデポジットの問題が広まったのです。

しかもガラスコーティングは、ワックスや今までのポリマーコーティングに比べて施工費用が高額なため、施工したことで逆に汚れが付着していては意味がありません。

そこで、ガラスコーティングを守るためにトップコートが使用されています。

関連記事:ガラスコーティングとは?メリット・デメリットや施工の注意点を解説

内藤

ガラスコーティングは高額ですからね。それが汚れるのはやっぱり許せません。

軽トラマニア小泉

しかもイオンデポジットは、かなり強固にこびりつくから、薬剤で取れない場合はコンパウンドで削り落とすしかない。

つまり、高額な費用をかけて施工したガラスコーティングを落とすことになる。そのような事にならないためにトップコートが生まれた。

トップコートとは何?必要性とは

内藤

なぜ、トップコートは必要なのですか?

軽トラマニア小泉

身近な所ではマニキュアにも使用されているよね。マニキュアをツメに塗った後、発色をよくするためにトップコートを塗っているのを見たことがない?

内藤

見たことあります。

軽トラマニア小泉

つまり、トップコートは塗った色を保護して綺麗に見せるために使用しているけど、クルマも同じだよ。

トップコートとは何か。そしてなぜ、必要なのか解説するよ。

塗装もトップコートされている

トップコート

トップコートとは、最後に塗る塗料のことで、クリア塗装のことをトップコートと言います。

通常、塗装は下地塗りを行い、その上に色のベースとなる塗料を塗装します。そして、最後にベースとなる色を守り、発色をよくするためにクリア塗装で保護しています。

クリア塗装に求められるのは、高い耐久性であり、汚れやキズから塗装を守る役目があります。

そのため、ベースとなる塗料より性能が高く、耐スリキズ性能やUVカット性能が高く、加えて汚れに対しても耐性が高くなっています。

内藤

塗装のクリアはそのような役目があったのですか。

軽トラマニア小泉

例えば、補修用塗料は、ベースとなる塗料は水性化が進んでいるけど、トップコートはまだまだ油性が主流。

仕上がり感や耐久性は従来の油性が優れているからだよ。

内藤

つまり、塗装の色を守るためにクリアを塗装しているという事にもなるのですね。

軽トラマニア小泉

そういうこと。美観をよくする事もクリアに求められているけどね。

トップコートにより、汚れなどの付着物から守る

トップコートとは犠牲被膜のことを指します。つまり、汚れなどの付着物を受け止めてその下にあるコーティングなどを守る事を目的にしています。

塗装に汚れが固着すると剥すときに塗装を傷める危険があります。そこで、トップコートで汚れを受け止めれば、塗装にダメージが及びません。

つまり、ガラスコーティングの場合は、トップコートが有害な汚れを受け止めることで、ガラスコーティングを守る役目があります。

汚れの種類が関係している

イオンデポジット

ガラスコーティングは、塗膜を汚れやキズから守りますが、無機質なので無機汚れには弱い特性を持っています。

そこで、ガラスコーティングが塗膜を守る性能を維持させつつ、ガラスコーティングを守る方法として、トップコートが生まれました。

汚れを守るガラスコーティングをさらに守るトップコートは、汚れの種類が関係しており、トップコートに使用する商品の選び方を間違えると、効果を十分発揮できません。

例えば、ガラスコーティングを守るために、さらにガラスコーティングを施工しても意味がありません。なので、無機汚れの付着が少ない有機質の性質を持つコーティングをトップコートに用います。

ガラスコーティングとトップコートの組み合わせ

内藤

ということは、無機質のガラスコーティングを無機汚れから守るには、有機質のコーティングをどれか施工すればよいのですね。

軽トラマニア小泉

そういうこと。良く分かっているね。

内藤

有機質であれば、なんでもいいのでしょうか。

軽トラマニア小泉

それじゃあ、ガラスコーティングとトップコートの組み合わせを解説するよ。

トップコートは専用品が一番良い

ガラスコーティングは、様々なメーカーから販売され、業者毎でも使用するコーティング剤は異なっています。

そして、無機汚れから守るために専用のメンテナンス用トップコート剤が販売されている商品もあります。

このような専用品が販売されている場合は、特別にトップコートを探すのではなく、専用品を使用したほうが施工しているガラスコーティングの性能を発揮させられます。

コーティング専門店で施工すると、コーティングの種類のよって、専用のトップコート剤を塗布している場合があります。

また、トップコートは次第に剥がれてくるので、コーティング専門店で定期的にメンテナンスをするよう促されることでしょう。

内藤

市販品にもトップコート剤は売られているのでしょうか。

軽トラマニア小泉

専用品があるという話は聞いたことがあるけど、どのガラスコーティングにトップコートが販売されているかそこまでは把握していないかな。

でも同じメーカーから有機質のシリコーンを主原料にしたコーティングがあれば、それを使うといいよね。

過去にはベースコートとトップコートを分ける方法が使われていた

ガラスコーティングは、無機質なので登場当初から無機汚れ(ウォータースポットなど)の付着に懸念がありました。

コーティング施工業者では、無機汚れからガラスコーティングを守るために、シリコーン系のコーティングを重ね塗りして保護していました。

つまり、今話題になっているトップコートは、すでにコーティング業者では昔から行われている方法です。

もちろん、プロが施工する商品は一般に使用する商品とは異なり、施工には専用の道具が必要だったので、ほとんどその工法は知られていません。

現在でも2層工法を取り入れる業者や自動車ディーラーも増えており、無機質のガラスコーティングを施工後、有機質のポリマーを塗布することでウォータースポットの発生を抑えています。

内藤

今も業者はトップコートを使用しているんですね。

軽トラマニア小泉

それだけガラスコーティングのイオンデポジットは問題になっているということだね。

トップコートに市販のワックスを利用

ガラスコーティングのトップコートには、専用品も用意されている場合がありますが、そうでなければワックスを使用して、2層式のコーティングに出来ます。

ワックスは有機質なので、イオンデポジットから守ることができますが、耐久性が短いので2カ月程度に1回は再度トップコートとしてワックスを再施工する必要があります。

ガラスコーティングの上にワックスを塗布することは良くないと思う方もいますが、ガラスコーティングはワックスを塗布した程度で問題が発生するようなものではありません。

強いて言うなら研磨剤が配合されたワックスはガラスコーティングに影響を与えますので施工は控えたほうが良いでしょう。

ただし、ワックスも過信してはよくありません。それは有機質なので有機汚れの付着が激しくなるからです。

しかし、ワックスは無機汚れの付着を遠ざけ、しかも有機汚れが付着してもすぐにワックスを取り除けます。

つまり、汚れを受け止めたワックスを取り除けば、また綺麗なボディに戻れるので、無機汚れの付着を考えると効率的な方法といえます。

ガラスコーティングの上にワックスする意味【検証】

トップコートに簡易コーティングのポリマーを施工する

ポリマーコーティングは、かつてワックスに変わるコーティングとして一世を風靡しましたが、今でも簡単に施工できるコーティングとして様々なポリマーコーティングが販売されています。

ポリマーの優れているのは、ワックスより耐久性があることです。ワックスと同じ有機質なので、効果的に無機汚れからワックスより長期間守れます。

ワックスと同じく有機汚れには弱いですが、汚れたポリマーコーティングは、脱脂剤や脱脂シャンプーといったケミカルで落とせます。

そこで、汚れたら剥してまたポリマーを施工すればよいでしょう。

つまり、高価なガラスコーティングを安価な長期間持続するポリマーで守れば、ガラスコーティングをメーカー公表の期間キレイな状態で保てます。

トップコートにレジン被膜を施工

ガラスコーティングにレジン被膜を塗布するという話を聞いたことがある方もいるでしょう。このレジンとは、樹脂の一つであり、薄い樹脂の被膜を形成することです。

レジン被膜は樹脂なので有機質であることからイオンデポジットの付着から守れるため、プロを中心に広まっている施工方法です。

レジンコーティングは、ポリマーよりイオンデポジットなどの雨ジミから守れる効果が高く、1年程度長持ちします。

しかも光沢も撥水効果も高いので汚れの付着も抑えられます。

このようなことから、ワックスやポリマーよりトップコートに一番向いているコーティングと言えるでしょう。

内藤

一般にレジン被膜ができるコーティング剤は手に入らないのでしょうか。

軽トラマニア小泉

そんなことはないよ。多くのメーカーで販売されているからね。

ポリマーコーティングもレジンである商品も多いからね。だから商品説明をよく見るとわかるよ。

内藤

レジンとポリマーが同じという事でしょうか。

軽トラマニア小泉

ポリマーは、プラスチックであるものが多い。

ただ、合成ゴムやたんぱく質もポリマーだからポリマーのすべてがプラスチックではないことをまず理解する。ここまではいいかい?

内藤

なんか難しくなってきたような。

軽トラマニア小泉

なるべくかみ砕いて解説するね。

まず、ポリマーは重複合体と日本語では言うけど、これは石油から精製されて出来るプラスチックの原料であるナフサから、モノマーと呼ばれる化学成分が得られる。

このモノマーが多数結合して重合体となったのがポリマー。

内藤

つまり、石油から精製した物質ということでしょうか。

軽トラマニア小泉

ポリマーと呼ばれるものの多くはプラスチックということだね。

トップコートの施工頻度は使用する商品で変わる

内藤

トップコートの必要性がわかりましたが、施工頻度はどの程度でしょうか。

軽トラマニア小泉

難しい質問だね。何を使用するかにもよるから、それぞれの施工方法毎に解説するよ。

ワックスは早く劣化する

固形ワックス

ワックスは、ガラスコーティングのトップコートとして導入価格も抑えられるため、手を出し易いアイテムと言えます。

しかし、ワックスは耐久性が短く2カ月程度で劣化します。

ガラスコーティングは、もともとワックスの短所である耐久性の短さを補うものでした。

それなのに、ガラスコーティングにワックスを施工するなど本末転倒と言えるでしょう。

もちろん、ワックスをかけることは悪いことではありませんが、その効果が半減してしまうことは念頭に置いて商品選定をしてください。

汚れなどを受け止めるので早めの施工がよい

コーティング剤の上にワックス施工の必要性を検証

現在、多くのトップコートが販売されていますが、そのほとんどはポリマーコーティングと呼ばれる商品です。

簡易的なコーティング剤で金額も安く施工もしやすいですが、やはり耐久性を考えると半年から1年程度の商品が多く、持続性は期待できません。

また、トップコートの役割は汚れを受け止めることなので、耐久性が失われる前に施工しなければ、ガラスコーティングを守り続けられません。メーカー指定より早めの施工が安心です。

トップコートとベースコートを兼ね備えるハイブリッドタイプなら長持ち

トップコート ガラスコーティング

ガラスコーティングには、様々な種類がありますが、有機質と無機質の性質を持ったハイブリッドコーティングならトップコートの施工は必要ありません。

ハイブリッドコーティングというと、ガラス系コーティングには多くありますが、耐久性や耐スリキズ性能が大きく劣ります。

ハイブリッドタイプを検討する場合は、ガラスコーティングを選ばないとあまり意味がありません。

本物のガラスコーティングでハイブリッド化しているのが日本ライティングのゼウスクリアです。

ゼウスクリアは、従来のベースコートとトップコートの性質を兼ね備えており、1回の施工で有機汚れも無機汚れからも守れます。

内藤

トップコートを施工しなくてもよいゼウスクリアはいいですね。

軽トラマニア小泉

本来のガラスコーティグの性能を十分堪能しようとしたら、どうしても無機汚れに悩まされたからね。

でもゼウスクリアなら、無機も有機も関係ないコーティングだからイオンデポジット対策がいらないということだね。

トップコートについてのまとめ

ガラスコーティングは、無敵のコーティングではありません。ガラスという物質が無機質であることから、同じ無機質のイオンデポジットを寄せ付けてしまいます。

そこで、考え出されたのが、有機質のトップコートを施工することですが、ガラスコーティングのメリットを閉じ込めてしまうデメリットがあるコーティングもあります。

たとえばワックスは、雨が降ると有機質の汚れの付着を許してしまい、すぐにワックスを取り除いて新たにワックスを塗布する必要も出てきます。

つまり長期間ノーワックスなのに、ワックスを頻繁にかける必要が出てきてしまうことは、本末転倒です。

もちろん、通常のガラスコーティングには、トップコート無しだとイオンデポジットで大変なことになるでしょう。

このような問題を打破するために登場したのがハイブリッドコーティングです。

一般にも手に入るアイテムとして、ガラス系コーティングが多いですが、日本ライティングのゼウスクリアなら本物のガラスコーティングでハイブリッドを実現しました。

簡単施工で、いつまでも美しいボディを保てるガラスコーティングは、誰もが望む商品です。

そして、ゼウスクリアは、そこにトップコートの機能を持たせているので、多くの方に満足いただけることでしょう。


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この記事はこんな人が書いています

軽トラマニア小泉

カスタム・鈑金・コーティングなど自動車関連の業務に30年以上携わり、数多くのカスタムも手掛けてきた実績があります。コペンのデモカーで雑誌K-CARに何度も取り上げられる。大会に出品する車両製作を手伝い全国2位を受賞。

軽トラももちろん所有し、スバルサンバーに赤帽の赤いヘッドエンジンに憧れ換装したほか、ダイハツハイゼットでは、車高を上げて林道を走破しやすい改造や、荷台にスポットライトを増設。また、乗り心地が少しでもよくなるようにと、シートにはアトレーワゴンのシートを移植するなど、数多くのカスタムを行ってきました。 

   
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